第15章
前回のログイン・ライフは?
女神の影
光が収まると、少女は膝をつき、苦しそうに肩を震わせていた。
その小さな体から立ち上る光の粒子は、まるで神殿の祈りを思わせる神秘の輝き。
「……わたし……わたしは……」
少女が震える声で言葉を紡ぐ。
剣士が前に出る。
「無理に話さなくていい。お前は誰だ? どうしてここに?」
少女の瞳が潤み、唇が動く。
「……女神と……同じ場所から……来たの」
仲間たちは息を呑む。
女神を助けることが生き残りの条件だと告げられたばかり。
もしこの少女がその鍵を握っているなら――。
「はっ、やっぱりね」
リリスが立ち上がり、短剣を弄ぶように回した。
「なら、話は早い。あんたを差し出せば、全部終わるんでしょ?」
「やめろ!」
大盾の男が怒鳴り、前に立ちはだかる。
しかしリリスは怯まない。
「生きたいの。わかるでしょ? 誰だってそう。だから邪魔するなら、あんたたちだって切り捨てる」
少女は涙をこぼしながらも、小さく首を振った。
「……違う……この世界が消えたら……わたしたちも……全部……」
彼女の言葉は途切れ途切れながらも、真実を滲ませていた。
リリスの眼差しに、ためらいと欲望が交錯する。
戦場の空気は、裏切りと希望の狭間で張り詰めていた――。
次回も楽しみに




