幕間:ある自分探しな存在の場合
アランことアリスちゃんは、現時点でどのEpisodeにも出ていません。どこかで自作の自転車みたいなものに乗って登場してくる予定です。頭部は別として身につけるのはお手製の和風甲胄です。
あと、幕間ではサブキャラを随時紹介していく予定です。えとポン○とナナ○は予定していません。
なお、ヤブとアイのお話は先送りです。
今回は外堀としてウィとウィルに関わってくるキャラです。いぇキャラというよか・・・まっいいか。
多分にシモネタですから、ね。
そうそう、昨夜投稿する前にカードを引いたら、「Ⅴ逆」だった。クソ腹が立ったので止めたけど、日付越えると「あー、言い得て妙だったな」と納得した。
モットトオクニ、ニゲナケレバ・・・・・・
ココハドコ。オレハナニ。
ぶつぶつ呟きながらオレは歩く。
自分が何者で、どんな目的で雪原を歩いているのか覚えていない。昼夜の区別も付いてなかった。
キオクソウシツ・・・・・
現在の状況は、それの可能性が高い。どこ情報なんだと自問するが、答えは出てこない。
判断力も低く、知性が低いのだと納得の自覚だ。
ふと視野に入っている手を見れば、両手にトレッキングポールのようなものを持っていた。先には5センチぐらいの傘が着いているが、これ環境的にはスキーのストックのほうが・・・。見る間にポールが細くなり傘状だった部分の直経が大きくなり穴あきに変形した。
へぇーっ。
・・・・・・・・・・・。
オレって何者・・・・いや何物なのか?
自分の腕が、淡い緑色をした透明なのを認識した。果たして人型なのだろうかと考えながら、ストックを持っていると思っていたのが掌の親指の反対側から突き出ている事実を受け入れ感慨にふける。
答えが見つからないままに歩き続けたオレは周囲よか少し高い丘の上で歩みを止めた。
遙か前方に集落のようなシルエットが見える。遠目で材質までは分らないけど外敵からの守りなのだろう壁で囲まれている。
イメージとしてよそ者に対して警戒心が強よそうだ。
モウ、ニゲナイ。ヒトノイルトコロヘイキタイ。
明らかに今の外見はヒトとはかけ離れているのだろうな。
ウケの良いヒトの姿は、雌の幼体か。いやこの雪原を一人旅なら最低でも10代半ばはないと怪しまれそうだ。
一体、自分はどんな姿をしているのかまず知っておかないと、異形だと集落に近寄ることも出来ないな。
旅の仲間がいれば、情報交換も出来るのにと、なんとなく考える。
覚えているのは、単独でしか居なかったのにどこから沸いた知識なのか疑問に思う。
思いつく最強は、世界一の美少女と噂のロシア娘、ボディはフィギュアの若き女王様。スキニーって程じゃないけど、薄い体がよさそうだ。
それはさておきどこにでも居そうな少女の姿を具体的に想像してみるか。
雪原から北欧とか、北極に近い民族から選んでみる。
やぱ、東洋人よか白人系だな。これは人種・民族コンプレックスかな。まて、そもそも自分は人間か?
っ!
どれだけ惚けていたのか、時間感覚のないオレは後ろから太い腕で乱暴に羽交締めされてはじめて、全裸の姿で無防備にずっと立っていた自分をののしった。
突然現れたこの暴漢がどんな行動をするのか興味を持った。
頭部の後ろから何かノイズを出すがそこに意図が込められていても判読できない。
それと男の腕が胸の辺りをしばらく握ったりしていたが、片方の腕を脚と脚の間へと下げていき、起伏に併せ指を立てまさぐり始めた。
なんとなく、どう反応すれば男が喜ぶか分る気がして、ぎこちないが身じろぎしの形で動いてみる。
これが効果なのか、男の発するノイズが多くなる。指の動きが滑らかに、リズミカルに強弱をつけて来たので、顎を引き体をこわばらせてから何拍かおいて、今度は顎を上にのけぞった後、軽く脱力させると、男のノイズが大きくなった。
軽く男へ体重を任せていると、脚の間を行ったり来たりしていた手が離れ、背後でゴソゴソと衣ずれの音がしていたが、重心が傾いていたのもあったせいか唐突に後ろへと倒された。
雪の上で開脚した姿勢を治さずぽかんと犯人を見上る。
ソロの厳つい盗賊って感じだった。
下半身をむき出しにした男が、オレの脚を両脇に抱えて覆い被さってきた。 orz
{
※ 大人の事情により、映像は自主規制中です。一部、音声でのみお楽しみ下さい。
(リズムをとった、湿った音)
(男が力のこもったノイズ)
(名状しがたい音)
(もがく音)
(咀嚼音)
(ふたたび名状しがたい音がだんだん小さくなっていく)
※ 自主規制解除
}
自我が発現したオレは、ハラカラリーダーにミッション終了と男捕食の報告した。
リーダーの指示で、元人間のレッサーヴァンパイアの女を捕獲か保護対象として追いかけていた。
最近V因子に犯された小物だと思っていたが弱点と不老のごまかしに、何世紀も娼婦としていくつもの娼館を渡り歩いていたようだ。
下級だからとリーダーの判断もありオレは単純ロジックで十分だろうと少数状態で取り憑いたのだが、V因子の深度は深く、魔女と淫魔の素養まで発現し始めていた。
取り憑いてから、予想していなかった大物ぶりに手っ取り早くとV因子を押さえ込みつつ増殖しながら脳にまで進行したが、危機を察知して女は一か八かの遠距離転移魔法で逃走を図ったのだ。
反撃を受けやばくなっていたがおかげで魔力枯渇で意識を失った女を浸食するのは容易になった。オレの増殖力は宿主の魔力を搾取しながらなので痛し痒しと言った小康状態が続いていた。
ある程度精神と体の制御を掠め取ったが、強く心に刻まれた逃避衝動を押さえきれないのとリーダーから離れたオレに環境が悪くて独自の判断力がなかなか芽生えなかったこともある。
本来オレはリーダーと密接に繋がった一つの存在なのだ。
オレは本体から欠けた一つのピースであり早く帰りたい旨を伝えた。
『おー、それにしてもすっごい遠くまで行ったんだね』
リーダーの無茶ぶりが続く。
『それで思ったんだけど、お願いがあるんだ。いっそのことだねぇ・・・・・』
続く長ーい説明を黙って聞くオレ。
『返事は?』
「イエス・マイ・ロード」
一心分裂体のオレ。リーダーがナニを求めているのか解ってしまう。
断れない不甲斐ないオレ。
まんまパシリじゃねーかよっ。
お読みいただき、感謝します。
因みに一人称"わし"と言っていいのはリーダー格だけ。
気づいたかもしれませんが、このキャラは[Episode 3 Begin]に由来します。
変幻自在でスタンドアロンに活動して、ロックとも邂逅予定。
ちょっと前の自主規制:
環境の厳しい時期に開けた所でソロのお尋ね者が姿を現せるなんてとヒトリツッコミしましたが、徒党を組んだ複数人相手の捕食は、エグイかなと、割愛しました。
ボツネタ:
雪の丘で絡んでくるのは、男女二人組のお尋ね者で、二つの意味で、頂いたり頂かれたりして後残った装備で壁町へと移動します。
主人公は、シーメールかフタナリ。
↑ 詳しく描くと、夜想曲向きになりますよね。