幕間:ある経営ゲームを嗜む男の場合
幕間話として、脇を固める不遇のマレグマさんです。
やり始めたのは経営ゲームなのに、今俺は冒険者をしている。
始める前に説明はあったが、冒険者が引退してセカンドライフに私財をなげうって任意の商売を始めるというゲームなのだが、まず冒険者としてスタートして資金を貯め、知名度をあげていくとか、なんか違うだろーと怒鳴ってしまった。
クォータービューの画面で進んでいく初期の和製RPGの形式だ。
町の外はフィールドマップとして徘徊モンスターとぶつかるとエンカウントするよく知られた方式だ。
そしてフィールドの一特定位置でダンジョンマップに切り替わる。
ソロではじめたが、ある程度進んでくると報酬の高いクエストはパーティになった方が良いと気付き、NPCとか別のプレーヤーと組んだりもした。
このゲームの変わった点と言えば、時間経過が十二倍速になっているせいか就眠であるとかリアルの仕事などで操作ができないときに、内部で数日分の開が出る。ログインしていないと自分のアバターが普段の判断及び操作などを学習していて、自動で予定を進めてくれているのは助かっている。
難易度が高いから設定されている救済機能なのだろうか。
クエストを終えて拠点に選んだ街へ帰ると、領都というのに浮浪児のNPCが目立つ。
大きくなれば、贅沢は出来ずとも冒険者で喰うことは出来るだろうが、NPCとはいえ幼い子供の餓死する光景は心にいたい。
領主は殆ど引退をして息子達に任せていると言うが、評判も高く出来のいい長男は王都へいき、その留守を腹違いの次男と三男が修めている。この弟たちは評判も悪く、治安も経済も悪化しているという現状だ。
難易度も拠点の選択もないままに始まったこのゲームの狙いはなんだろうかと疑問に思う。ムリゲじゃね。
ソロで森へ行くと高い確率で孤児と遭遇する呪いのような体験をする。見捨てることも出来ず、俺よりも先に店舗兼自宅を手に入れたパーティ仲間で預かってもらい、既存の孤児院へ交渉して預かってもらっている。いずれその孤児院を買い取るつもりだ。
森の中で孤児に会うと必ず怯えて泣かれてしまうのが、とても辛い。人は見かけじゃないんだよ。
なぜなのかエルフの子に言うと「人じゃないし、クマだし」と言い返えされる。とっても辛い。
俺は、ダグラス。
冒険者を引退はしていないが、予定通り学習施設を兼ねた孤児院を経営している。
交流プレーヤーに恵まれたからだろう。
パーティ仲間だったポン○とナナ○もリアルでは面識がないようだが、やりたいことが近かったので役割分担の上で共同経営を始めている。彼らは知り合いも多くて、いろんな方面から高い額の寄付をしてくれている。
この二人にはとても感謝している。
この町に留まらず、近隣へも手を広げていくつもりだ。
資金源の一つは、闇奴隷商人を始とする悪徳商人から。有志を募り結社『闇奴隷解放戦線(仮)』を創立する。
お読みいただき、感謝します。
『闇奴隷解放戦線(仮)』の(仮)は、その時の気分で変わることを暗示しています。ええーと δ(^o ~;) ではなくて、中の人たちがね。




