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インフェクター  作者: ワッタン
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退屈

桜の木をすり抜ける春の風、澄んだ空、学生は一つ上に学年が上がる。そんな穏やかな日常に、一人の少年は、退屈していた。

「号外、号外!」その言葉に周囲はざわついた。

「え、何?事件?」

「フンっなーにが号外だ。」

道に転がっている石を蹴りながら、少年はそう呟いた。

「うわっ17歳の男が友人を殺害?動機は・・・・暇・・だったから」

「うちらと同い年だし・・動機が酷いよ」

「俺と同じか。」何を思ったのか少年は、ほっとした様子だ。そんなことを言いながらも彼はまだ中学2年生。とても優秀なので家族からも先生からも将来を期待されていた。部活でも活躍していて人気だった。

家族からは医者になることをすすめられているのだが本人は普通の会社員でいいと言っていて並の人生を歩もうとしていた。しかし教育熱心な親にそんなことを知られたらたまったもんじゃあない。

「スタスタスタ・・・」

その少年は今、毎日通っている中学校に向かっている。

今日は始業式で少年が中学3年生になるのだ。

最高学年としての自覚、そして責任、それが彼の今年の目標となるだろう。

「はあー今日で最高学年かあ・・・・・」

「今年も馬鹿な連中と一年を過ごすのか」

「キーンコーンカーンコーン」

ベルが鳴った。このベルと共に学校の一日が始まる。

「おーい広志、元気だったか!」

「おお・・・しばらくだな。俺は元気だよ・・純は?」

「俺はうるさいぐらい元気だよw」

「・・・・そっか・・」

「ん?どうした?なんか暗いぞ」

「気のせいだよ」

「そ、そうだよな・・はは・・・」

それっきり少年の近くから友人はどんどん消えていった。喜びも怒りもないつまらない日常。彼はそれに退屈していたのだ。

そんなことを考えながらテレビを見ていた。その中で気になる報道を目にした。

「世界の新技術、飲むだけで力がみなぎるエナジードリンク」なる謎の報道を見た。

これには流石に馬鹿でも怪しいと思うだろう。しかしこれに少年は食いついた。すぐに売っている場所を特定して買おうとしていた。

しかしこれが・・・悪夢の始まりだとはその時少年は知らなかった。

力がみなぎるエナジードリンクとは一体何なのか・・・・

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