戦えポコ!学園洗脳事件編3
初注意:感想だけでなく、次はどうして欲しいなどの要望も受け入れます
SIDE Makot
闘技場で真は汗を拭っていた
「ヤレヤレ……そろそろ魔力が尽きそうなんだがね…」
天道 真、賢者と呼ばれる者の一人
その真が対峙しているのはミスリルイーターと呼ばれる超巨大ムカデ
ちなみに85体目である
全長200Mはある巨大なムカデをここまで倒せるのはこの学園では真かポコ位であろう
「いい加減にしてくれないかい?矢内さん」
闘技場の聖火がともる祭壇に続く、長い階段の中腹に佇んでいる少女を睨む
腰まである金髪にウェーブをかけていて、身長は140あるかないか
見た目は小学生であるが一応16歳である
「やっちゃって、ミスリルイーター」
鈴を転がすような声だが、何の感情もこもっていない冷たい物だった
その声に呼応し、ミスリルイーターが叫ぶ
―グギィィィィィィィィ!―
金属をひっかいたような音を出し、真に突進する
「おっと、遅い遅い…【詠唱破棄】【光の杭】」
真が飛んで突進を避け、人指し指を曇り空に向けた
人指し指から一筋の光が出て、雲を払い飛ばした
そしてまだ朝であるのに、空は満天の星空となっていた
「落ちろ…裁きの杭よ…」
そう真が呟く、そうすると一つの星が少しづつ大きくなっている
いや、あれは大きくなってはいない
落ちて来ているのだ
人間5人を固めた位の大きさの星は真の横を通り過ぎ、ミスリルイーターに当たる
一つが当たったのを革切りに、全ての星が落ちてくる
引力により引かれた魔力はとてつもない質量を持ち、闘技場ごとミスリルイーターを吹っ飛ばした
「はぁ…はぁ…終わった…」
空中で息を整えている真、脂汗をかき、苦しそうではあったが顔はつかえが取れたような表情を作っていた
「この程度?だったら賢者失格ね?」
真後ろから聞こえるセイラの声
急いで振り向く真、しかしセイラの顔は見れなかった
声がしたのと同時に、腹をムカデで貫かれた
口の奥から溢れでてくる血を飲み下し、首を無理矢理捻ってセイラを見る
セイラの制服の袖から真の腹を貫いているムカデ、それを見て真は自潮気味に笑った
「さよなら賢者さん、天国に行けたらいいね?」
ズボッとムカデを引き抜く
真はセイラに向き直ると
「俺がこの程度てくたばると思った?……残念ながらしばらくダウンだよ」
と、笑顔を見せると意識を失い、重力に引かれていった
SIDE FUTABA
目の前の廊下には手に武器をもった生徒の群れがいる
「茶癒、援護よろしくね」
スラリと腰のサーベルを抜く
茶癒は後ろに下がりライフルを構えた
「…任された」
そういうと同時に弾を籠め撃鉄を起こす
双葉はサーベルを構え突進する
「はあぁぁぁぁあ!」
突進を生かし、突きを放つ
一度ではなく、残像が残る程の速度で複数
それは全て生徒達の首を貫く
幾等蟲に操られたと言えど生徒は人間
急所をやられれば倒れる
そうして敵の列の中に入り込む、入ったと同時に回転して敵を薙払う
中には盾をもったヤツもいたがソイツは盾もろとも切り裂いた
このサーベルは昔の騎乗兵が使っていた聖剣の一種である
聖剣の分類では龍殺し、普通の盾やナマクラの剣などは紙に等しく全てを切り裂く
「くっ…数が多いわね…仕方ないわ」
ちなみに英雄達が使ってた剣にはその英雄の技が宿っている
この剣にもそうだ
「魔力解放……風の剣【空の架け橋】!!」
剣を横薙に振る
剣の軌跡が七色に輝き七色の刃となる
その刃は廊下いっぱいに広がり、廊下の敵全てを薙ぎ倒して進んで行き、突き当たりの壁を切り崩し、何処かに飛んで行った
そしてサーベルは魔力を使い果たし、崩れて行く
「…私の出番…」
茶癒がライフルを持ったまま恨めしそうな目で見てくる
「楽出来たんだから文句言わない!」
双葉はそういって歩き出す
茶癒はそれにシブシブついていく
生徒達の死体の山を越えて突き当たりを曲がる
そこで二人とも異変に気付いた
結界が張られていた
「まず!」
急いで飛び退けようとするが時既に遅し
青い球体の中に閉じ込められてしまった
そして球体はそのまま窓を突き破り何処かに飛んで行く
二人を閉じ込めたまま…