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戦えポコ!学園洗脳事件終幕【前編】

初注意:じらします

「待った」

急に真が口を開いた、ちなみにさっきまでミーナがおとなしくなさいと騒いでいた

「…なんでしょう?」

話を中断させられた事に少し怒りを覚えながら聞く、ちょっと剣呑な言い方になってしまったが

「敵だ」

ミーナは首を傾げた後、すぐにその存在に気付き、ガントレットを填めた

「…強い…ですね…」

感じる魔力は数値で表すと58000、ミーナの魔力は300

魔力で戦ったら2秒と持つまい

真の魔力も測定してみる

……21000…さっき渡した魔法薬でこれくらいまで回復したみたいだ

「…いけますか?真さん」

敵は空に点になって見えていた

それから視線を反らさず、真に聞く

「まあ…10分の1にも満たないが…やるしかないだろう…」


彼はダルそうに魔力を解放する

それでも足りていない

「…ボクは負けない、せめてポコ先輩が来るまで…」

体に魔力を纏う、ガントレットには光の力と炎の力がエンチャントされている

「先手必勝です!【炎竜砲】!!」

両手の平を敵に掲げて叫ぶ

ガントレットが赤く輝き、バスケットボール大の火の玉をルネスに発射した



「ほう…先手を取られたか…だが甘いな」

巨大なデスサイズを亜空間から取り出し、飛んできた火の玉、5個全てを叩き落とす

そして二人の前に着地する

「やあ…中々洒落た挨拶だね、奴隷妖精ちゃん…」

ルネスは両手をあげてヤレヤレ、といった仕草を見せていた

「あなたは…前回の魔王大戦の…魔王四天王……暗黒蟲将軍ルネス…安っぽい名前の割にはソレなりに強くて勇者一団に袋叩きにされてなんの活躍も出来ないまま散ったとか…」

ミーナは自分の知っている事をとりあえずいってみた

「説明長!つーかオレってそんなキャラだったの!?なんだか適当にやられてるし!」

ルネスはけっこう驚いていた

…自分の記憶がなくなるほどボコボコにされていたらしい

「可哀想な人ですね…ルネスさん…」

哀れみの目で見るミーナ

「そうか…ありがとう…って!そんな目で見るんじゃねぇ!オレ自分が情けなくなるやん!むっちゃ悲しいやん!」

なんとルネスは関西の人だと言うのがわかった

「ちゃうわい!作者!この前ツッコミの時だけに大阪弁とか使うなって大阪の友人に怒られたばっかりだぞ!コノヤロー!」

ミーナは更に哀れみの目で見る、その瞳には慈しむ光も含まれていた

「頭の痛い人だったんですね…お可哀想…」

それを見てルネスは大きくため息をつく

「もういい……てか奴隷妖精ちゃん…君わざとやってるだろ…」

ルネスがじと目で此方をにらんでくる

ミーナは可愛く舌を出し方目をつむり

「あ、ばれちゃった♪」

と言った

その瞬間ルネスの手にはデスサイズが握られた

そして一瞬でミーナとの間合いを詰めた

「死ね、奴隷よ」

冷たい声が聞こえる、ミーナは足を180度に開き、股間をペタリと地面につけた

相撲で言う股割りだ

間一髪で頭の上を死の旋風が駆け抜ける

髪の毛を数本持っていかれた

「隙が大き…ってキャ!」

振りきった鎌の遠心力を利用し、もう一回転しミーナの首をねらってきた

「甘いぞ、奴隷」

ミーナは両手の力だけで高く跳躍する

そのまま、ルネスに踵落としを振る舞う

「ウソ!」

ルネスは鎌をふっている最中に手放し、ミーナの踵を掴んでいる

「奴隷よ、君こそ隙が多いな」

そのまま足を引き寄せると腹部に一撃を食らわせた

ミーナは苦しそうにうめく、更にルネスはそのままミーナを振り回し、上空にかちあげた

「去らばだ…奴隷の妖精」

下でルネスが魔力を溜めていた

あ…ダメだ…ボク…死んじゃった

素直にそう思った、踏んできた戦場が違う、戦ってきた相手は格が違う

彼はここにきて魔力がはねあがり続けている

これが前大戦の…四天王…

ボクは死をしっかり見つめた

「させるか」

ルネスの魔法より早く、真の魔法が発動した

風の弾丸はルネスを吹き飛ばした

ボクは急いで受け身を取り、ルネスに向き直った

「油断しました…真さん、ありがとです!」

ボクの精一杯の強がり、本当は怖くて足がすくみそうだけど…

ポコ先輩が来るまでの辛抱だから…ボクは頑張る!




そのころポコは…

「ぐ……い…一体なにを…フタちゃ……」

双葉に照れ隠しにボコボコにされていた

「お…乙女の恥じらいよ!!」

双葉は少し腫れた目を擦りながら言った

その姿は可愛くて抱き締めたくなるが…

「……双葉」

茶癒が唐突に口を開いた、双葉は

「なによ!」と八つ当たり気味に怒鳴った

「…ポコ、死んでる」

とポコを指差しながらため息をついた

「え……」

双葉は恐る恐るポコを見た

「キュウ…」

ポコは伸びていた、くて〜ん…といった感じで、まるでぬいぐるみ…じゃなくて!

「きゃわわわ!ポコ!しっかりして!!ごめんなさーい!ポコぉ!!」

慌てる双葉を茶癒は呆れた目で見つめる

(後悔するならやらなければいいのに…)

そんな事を思いながら見つめる

まあ、そこが双葉らしいという結論に達したころ、外の魔力に気付く

ミーナの魔力が凄い勢いで上昇していた

「双葉…」

ポコを揺すっていた双葉も気付いたみたいだ

ポコから手を離し立ち上がる

「ええ…戦ってるみたいね。黒幕と!」

クレイモアと呼ばれる大剣を召喚して茶癒をさっさと走っていった双葉

「……行動が速い…」

半分感心して半分呆れながら茶癒も走り出した






SIDE Meena

「く…ぼ…ボク達の…負け…ですか…」

ドサリと音を立てて倒れるミーナ、真も膝をついて荒い息を吐いていた

「ただの魔導士がよくやったよ、オレ相手にな」

ルネスは冷たい目で二人を見下ろす

その体は異形と呼ばれるまでに変化していた

「古代魔法【心理描写】まで使わされるとは…」

心理描写とは、自分の心に巣食う魔物の力を取り込み、その姿を変化させる事で多大な魔力を手に入れる禁忌である

「ククク…上がるのは魔力だけと思ったか?その魔物の姿になると言う事は魔物の力も技も手に入る…貴様らごとき屁でもないわ!」

ルネスは変化した体を満足そうに眺めている

下半身はムカデとなり、頭にはかぶと虫のような角が生えている

そして体は甲羅で固められ、腕はより太く長く頑強になり、何本も増えていた

「さあ…奴隷妖精よ……まずは貴様の四肢を千切るとするか…」

ミーナの両腕を掴み、左右に引っ張る

「いぎ…ぐぅぅぅ…」

ミーナは悲鳴をあげようとはしない、そのままルネスを強く睨んでいる

「ぼ、ボクの体を引き千切るなら引き千切ればいいよ……ボクの仇は…ポコ先輩がとってくれるもん!」

ルネスはポコと言う名前を聞いた途端ミーナを離して震え始めた

「あ…あのポコだと……う、ウソだ…ポコは死んだ筈だ!史上最強の魔導士は…魔王と相討ちになって…体が砕け散ったはずだ!」

恐れて後ずさるルネス、ミーナはその反応に疑問を持ち、ちょっと聞いてみようと思った

「あの…ポコ先輩って…」







続く

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