プロローグ:ポコと休日
初注意:この小説には人権などございません
ああ、いい天気だ
こんな日は散歩に限るね〜
「ちょっと!ポコ!早くジュース買ってきてよ!」
後ろでベンチに座って怒鳴ってる、ストロベリーブロンドセミロングで目鼻がくっきりとしている美人さんは僕の幼馴染みの三柳双葉ちゃん
「えっと…ふたちゃん何が飲みたいの?」
ちなみに彼女の身長は158と平均的である
「紅茶!早く!一分以内!」
双葉は僕を見下ろして言い放つ
へ?どうやって見下ろしてるかって?
それは僕のが身長低いから見下ろされる形になるわけでっと…
「わかった。行ってきます」
僕は自販機にダッシュ、即百二十円を入れて紅茶のボタンを押す
紅茶を取り出し双葉の元へ走る
「じ、時間が……しかたない…ザ・ワー○ド!!」
周りが白黒になり時間が止まる
あ、僕、魔法使いです。世界で時の大賢者って言われてます
僕は双葉の元へ走り、前に着いた
息を整えてから時間を動かす
「買ってきたよ…」
僕が紅茶を差し出すと双葉はそれをひったくと
「遅い!クズ!」
と僕を殴った
「痛いよ…ふたちゃん…」
頭を押さえて見上げる僕、それを少し顔を赤らめて見下ろす双葉
「あ、あんたね…その顔は反則でしょ…」
一体何が反則なんだろう…
僕は首を傾げながら双葉が紅茶を飲み干すのを見守った
「危ない!ポコ!」
僕に飛び付いてきた、僕がついさっきまで居たところにはビームが通り抜けていた
飛んできた方向に目をやるとよくしった女の子がいた
「あ、サユちゃん…」
唖斗羅茶癒、顎の辺りで切り揃えた黒いショート、切長の目、スッと通った鼻、小ぶりな口で冷たい印象を与える美人だ
双葉が綺麗に属するなら茶癒は美しいに属する人だろう
「……外したか…」
ボソっとそう呟いたサユ、この人は何故か僕を殺そうとする
「いつもいつも…なんでポコを狙うのかしら?」
双葉が魔法陣から斧のような剣を取り出す
「…さあね」
サユがビームライフルを構えると同時にフタバが地面を蹴る
サユはビームを放つがフタバは剣で弾く
一気に間合いを詰めたフタバにサユはライフルを投げつけスカートを捲り太股につけていたホルスターから二丁のブラスターハンドガンを取り出し連続でフタバに撃つ
フタバはなんとかそれを弾くがサユはその隙に間合いを離す
その間も打ち続けるサユ、隙がない
が、フタバは空高く飛び上がり、剣先をサユに向ける
剣が火を吹く、あれはガンブレードと呼ばれる物だ
「……ちっ…」
サユは舌打ちをして避ける
「終りよ!サユ!【七色のギロチン】」
着地したフタバから七色の斬撃が飛び出す
「……させるか【全弾発射】」
サユも負けじと全ての武器を展開し、弾を撃つ
「わ〜…すごーい…ってありょ?」
二人の必殺技は一直線上でぶつかり合う
その中間地点には…僕がいた
「「あっ。」」
フタバとサユの声がハモった
チュッドーーン
僕の意識は暗闇に消えた
「……」
何だか頭の下が軟らかい……
目を開けるとフタバとサユが心配そうに僕の顔を覗き込んでいた
「ポコ!…良かった…」
フタバが安堵したように息を吐いてそう言った
「……ポコ……」
サユが僕の頭を撫でる
「……その…ごめん…なさい…」
この人は変ですね、僕を殺そうとするのに心配してましたよ
「…大丈夫だよ。僕は」
と今になって気付いた、僕、フタバに膝枕されてます
「あ、わわわ…フタちゃん……ご、ご、ごめん!」
急いで起き上がる
フタバは少し残念そうな顔した後で言った
「平気なのね、ならいいわ」
と立ち上がり僕を見下ろす
「大丈夫なら行くわよ。そろそろ帰らないと」
ちらりとサユを見てからフタバは僕の手を握る
「……フタバ…ずるい…」
とサユはフタバが握ってる逆の手を取り、握る
「あ、あの…二人共…恥ずかしい…」
「「うっさい」」
と僕は引きずられて言った