俺の幼馴染が可愛すぎるんだが【大学生編】一章
「大輔君、そろそろ起きないと入学式遅れるよ?」
朝、俺が寝ていたところ美波の声が聞こえ目を覚ます。
「うん。今起きる」
俺はベッドから起き上がり、美波が目の前に居たから──
「大輔君? どうしたの?」
目の前に居た美波を抱き寄せ、ハグをした。
普通に寝ぼけてたのもあるが、可愛い彼女が朝起こしに来てたらハグしたくなってしまった。
俺は数分美波のおなかに顔を埋めて言う。
「美波、おはよ」
「うん、おはよ。朝ごはんあるよ」
俺は基本朝ご飯を食べないのだが、美波に言われるがまま着替えてリビングに降りた。
「美味そう」
「そう? いたって普通の朝食だと思うけど」
目の前にあった朝食は──
目玉焼きにウィンナー、白米に味噌汁、そして納豆とお茶。
俺がとる朝食は基本すぐに摂れるウイダーなどのゼリー系だ。
そんな朝食を普段摂っていた俺からすれば豪華に見える。
「これ美波が作ってくれたのか?」
「うん、作ってみた」
美波が作ったと聞けばさらに美味しそうに見えてきた。
俺は椅子に座り、その朝食を前にした。
「いただきます」
「どうぞ、口に合えばいいけど」
そんなことを言う美波を横目に朝食を摂り始める。
「美味い。久しぶりにちゃんとした朝食摂ったな」
俺がそんなことを言うと──
「いつも何で朝食済ませてたの?」
美波が怪訝そうに聞いてくるのでウイダーで済ませてたと言うと──
「朝食くらいちゃんと摂りなよ」
美波にそんなこと言われたが、俺は食欲より睡眠を優先するので無理な話だ。
俺は朝食を摂り終わり、美波と大学に行く準備をしていた。
「大輔君、忘れ物はない?」
「多分ないよ」
俺はそう返し美波の方を向いたら、美波が俺のネクタイを直してきた。
「ネクタイ曲がってるよ」
俺は俺のネクタイを直す美波を見て──
「なんか夫婦みたいだな」
俺はそんなことを言った。
「私と結婚したら毎日直してあげるけど?」
美波が恥ずかしげもなくそんなことを言うので俺は──
「そ、そうか」
そんな当たり障りのない返事しかできなかった。
おそらく俺は耳まで真っ赤だろう。
そして俺たちは家を出て大学に向かった。
俺たちが入学する大学は桜花学園大学。
主に文系の学部が多く。
経済学部や商学部、法学部や教育学部などの学部がある。
俺と美波は、人に教えるのが好きなので二人とも教育学部になった。
「大学楽しみだね」
「そうだね」
そして俺たちは体育館に行き入学式の始まりを待っていた。
「みんな頭よさそうだな」
俺がそんなことをぼやいてると──
「なによそれ? 大輔君もこの中に居るんだから頭いいよ?」
美波に言われ、俺は心の中で『頭だけはな』と静かに思った。
入学式も無事終わり、俺たちは帰路についていた。
「てっきりオリエンテーションとかあると思ってたんだけど」
「確かに、俺も式終わってから何かあると思ってたから」
俺たちは大学の入学式に少し拍子抜けしていた。
「これからどうする?」
美波に聞かれた。
「ん~どうするかな~」
俺は悩む。
このまま出掛けてもいいが普通に怠い。
「大輔君、もう外に出たくないって顔してるよ?」
美波に俺の心を見透かされたことにびっくりした。
「そんなに顔に出てた?」
「うん。出てた」
俺はマジかと思いながら美波に提案をする。
「俺の家来るか?」
美波は一瞬びっくりしたが直ぐにいつも通りに戻った。
「うん。行く」
そして手を繋ぎながら、俺たちは俺の家に向かって帰路を辿る。
「ただいま~」
「お邪魔します」
そんなお決まりのあいさつを言い、家に帰ってきた。
「そこら辺に適当にくつろいでて」
美波にそう言い、俺は飲み物を取りに行く。
「ありがとう」
俺たちは飲み物を飲んで一息つく。
しかし、俺は一息つけずにいた。
何故か、それは──
「一人暮らし始まってから初めて大輔君の家来たけど、意外と綺麗にしてるんだね」
そう、俺は大学に入って一人暮らしを初めてからこの家に美波を入れていない。
今 、俺の頭の中は俺たち二人以外にここに誰もいないこと。
そして今、美波になにかしようと思ったらいとも簡単にできてしまうこと。
そんなことが頭の中を駆け巡っていた。
「そうだな」
俺は情報が多すぎてそんな返事しか返せない。
「ねぇ」
俺は美波に呼ばれる。
「なんだ?」
「勉強しない?」
俺は心の中で少しガッカリしながらもナイスとも思っていた。
「おう。いいぞ」
そこから何事もなく数時間二人で勉強した。
「そろそろ夜ご飯にしない?」
美波にそう言われ時間を見てみると既に19時を回っていた。
「そうだな。何か作るわ」
「ありがとう」
俺は数品作り皿をテーブルに乗せる。
「大輔君、料理出来たんだ……」
美波にそんなことん言われた。
「流石に一人暮らしするなら飯くらいは作れないとな」
美波は俺のその言葉を聞いて、感心したような顔をした。
「高校時代ウイダーで済ませてた人が成長してる」
俺は少し小馬鹿にされたので不意に美波にキスをしてみた。
「んっ!」
美波は少し抵抗する素振りを見せるが直ぐにやめて受け入れ始める。
「俺のことを馬鹿にした罰だよ」
「ふふ、ごめんね?」
そんなこともありながら俺たちは夜ご飯を食べ始める。
「ご馳走様」
俺たちはご飯を食べ終わり、一息つく。
「食器は食洗機入れとけばいい?」
「うん。ありがとう」
食洗機に皿を入れ終わった美波が俺の隣に座る。
俺が食後のコーヒーを飲んでいたら、肩に重みを感じた。
「美波?」
俺が美波の方に顔を向ける。
「大輔君。お願いがあるんだけど」
俺は珍しいこともあるもんだと思って聞いてみると──
「一緒にお風呂入らない?」
俺はいきなり美波からそんなことを言われ、俺はびっくりした。
「お風呂!?」
「だめ?」
上目遣いでこっちを見てくる美波。
可愛い彼女からそんな目で見られたら断れる訳もなく。
「わかった。ただ1つ条件がある」
美波が『条件?』と聞いてくる。
「タオルで身体を隠すこと。これを守るならいいよ」
そりゃそうだ、タオル無しとか俺の理性が持たない。
「わかった」
意外にも美波は了承した。
俺たちはお風呂の準備を済ませ俺が先に入る。
(まさか一緒に入ることになるとはな)
俺がそんなことを思いながら身体を洗う。
そして、身体を洗い終え、美波を呼ぶ。
「ガチャ」
美波がお風呂の扉を開けて入ってくる。
俺の目に映ったのは、タオル1枚に身を隠す美波だった。
その時点で俺の理性は限界に達しそうだった。
俺は限界を突破する前に頭の中で念仏を唱えることにした。
しかし、いつもなら何とも思わない水音も心拍を早める材料になる。
「ねぇ、大輔君」
不意に美波に呼ばれ俺はびっくりする。
「ど、どうした?」
俺が聞くと美波は──
「背中流してあげるからこっちおいで」
ただでさえ理性が限界ギリギリなのに美波はそんなことを言ってきた。
「せ、背中!? いいよ別にしてもらわなくても」
俺が断ると美波は──
「いいからこっち来てよ」
こうも押されては従ってしまうのが俺なのだ。
「わ、わかった」
俺はきっちりタオルで隠しながら美波の前にある椅子に腰掛ける。
「じゃあ流すね?」
俺は心臓が破裂しそうなほど脈打っていた。
「あぁ、頼む」
そして美波は泡立てたボディタオルで俺の背中を優しく撫でるように洗う。
「どう? 力加減とか」
「丁度いいよ」
正直これから毎日背中流して欲しいと思ってしまった。
そして背中をお湯で流して終わりだと思っていた……
「じゃあ私の背中もお願い」
「えっ!?」
そりゃこんな反応にもなる。
まさか美波からそう言われるとは思ってもみなかった。
「いや~え?」
俺がそんな反応をしている間に美波は椅子に腰かける。
「ほら、洗って?」
美波がタオルを外し、その綺麗な背中が露わになる。
俺は生唾を飲み込み──
「わかった」
(理性、理性……)
俺は崩壊しそうな理性を制しながら、美波の背中を洗う。
その後何とか美波の背中を流し終え、俺はそそくさと風呂場を出た。
(あっぶなかった……)
俺は耐えた自分を自分で称えながら胸を撫でおろす。
俺がリビングでくつろいでると美波が風呂場から出てきた。
俺はさっきの光景がフラッシュバックし、顔が熱くなる。
その様子に気づいた美波が──
「大輔君、大丈夫?」
俺は慌てて──
「大丈夫! うん、大丈夫……」
そんななんとも言えない雰囲気の中ソファーに二人で座る。
そんな空気に耐えかねた俺は話題を出す。
「そういえば次大学行くのいつだっけ?」
「明後日だね」
「そうか……」
(もう会話が終わってしまった)
そう思い美波にもう寝ようと提案する。
美波もうなずき一緒に寝室に入る。
ベッドに入り俺は美波に背を向け寝る。
目を瞑ると背中に温もりを感じ、腕を回される。
「美波?」
俺がそう疑問の念がこもった声で聞く。
「大輔君。今日はこれで終わりなの?」
「えっ?」
俺は美波が発した言葉に素っ頓狂な返事を返す。
その返事をした途端美波は俺に馬乗りになる。
「美波、どうし──」
俺の言葉を遮り、美波が俺の耳元で消え入るような声で言う。
「私は準備できてるよ?」
その一言を最後に、この日の夜、俺の理性は崩壊した。
次の日の朝、目を覚まして体を起こす。
隣を見たら可愛い寝息を立てている美波が眠っている。
俺はベッドを出てキッチンに向かい朝食を作る。
数十分後、朝食が出来たタイミングで美波が起きてきた。
「おはよ~」
美波が目を擦りながら言ってくる。
「おはよ、朝食できてるぞ」
俺がそう言うと、椅子に腰を掛け、朝食を摂り始める。
その日は朝食を食べ、二人で休みを家で過ごした。
次の日、入学式以来の登校日で今日から本格的に講義が始まる。
始まるのだが……
「やっべ! 寝坊した!」
スマホを見たらあと10分でオリエンテーションが始まる時間だった。
そこからの俺は急いで着替え、持っていく物の入った鞄を手に取り、家を出た。
そして、なんとか時間内に大学に着き、一息つくはずが美波に怒られた。
朝礼も済んで、今はオリエンテーションの時間なのだが、皆で自己紹介をしている。
「俺は大宮大輔です。趣味はアイススケートです。よろしく」
俺はそんな風に無難な自己紹介で終わらした。
美波はと言うと──
「私は高瀬美波です。趣味は裁縫です。よろしくね」
俺と同じように無難に終わらせてた。
しかし、他の男子は美波の容姿を見てざわついている。
彼氏目線あまりいい気分ではない。
オリエンテーションが終わり、美波の周りに人が集まる。
主に男子が……
俺は美波が男子に囲まれてて、不愉快になった。
俺は言い寄られてる美波を見て居ても立っても居られず──
「美波」
俺が美波を呼ぶと美波だけではなく他の男子も視線を俺に向けてくる。
「少し来てくれ」
俺は人混みに入り、美波の腕を掴んで教室を出た。
「大輔君どうしたの?」
「いや、その……」
俺が口篭ると美波がいたずらっぽい顔しながら──
「もしかして私が男子に囲まれてるの嫉妬した?」
図星だった。
「だったら悪いかよ」
俺は頭を掻き顔を背けながら言う。
「いいや? ただ嬉しいなって」
俺は豆鉄砲食らったような顔になる。
「だってそれだけ私の事想ってくれてるってことでしょ?」
普通は重いとか思われてもおかしくないと思っていた。
しかし、美波だけは違うみたいだった。
「いいのか? 俺重たい男だと思うけど」
俺は自分を自嘲するように言う。
「重たくて悪いことなんてないでしょ?」
美波がなんて事ないような顔で言う。
「それに私も重たい自覚あるから人には言えないしね」
と美波は苦笑しながら言う。
俺はその言葉に少しほっとした。
重くて嫌われたらどうしようって思っていたからだ。
「それより次の講義で今日ラストだから頑張ろ?」
「あぁ。そうだな」
そして教室に帰ると、何故か俺だけ冷ややかな目で見られたが気にしないことにした。
今日の講義が終わり、俺がトイレに行って帰ってきたら美波がいなかった。
(あれ? どこ行ったんだろ?)
俺が美波を探していると、人混みの中で美波の姿が見えた。
だがよく見たら美波の腕は誰かによって引っ張られて校門を出て連れていかれそうになっていた。
俺は居ても立ってもいられず走り、美波を抱き寄せた。
「あんた。うちの彼女になんか用?」
俺は美波を抱き寄せ、相手の男を睨む。
「なに? 君の彼女?」
「だったらなんだよ」
俺がそう睨みながら言うと──
「ちょっと彼女貸してくんね?」
そんなことを言ってきた。
「貸すわけないだろ? アンタは自分の彼女を人に貸すのか?」
そう言った瞬間相手に殴られた。
「はっ。なんだよこれも避けれねぇのか?」
俺が殴られた頬に痛みを感じている最中、そんなことを言ってくる。
「これで正当防衛成立だよな?」
そこからはボコボコだった。
「いって〜」
俺は右目の腫れとおでこからの出血で事なきを得た。
「大輔君! 大丈夫?」
美波が心配そうに駆け寄ってくる。
「まぁ、これくらいなら大丈夫」
中学生まで喧嘩三昧の生活だったため怪我には慣れてる。
「大学に戻って治療しないと!」
そう言われ俺は美波に腕を引かれながら保健室に行く。
保健室に着き、美波が俺の前に立って治療してくれている。
「ありがとな」
俺が治療してくれているお礼をすると──
「こっちこそありがとうね。守ってくれて」
俺は治療されいる最中この関係の始まりを思い出す。
「そういえば俺と美波が接するきっかけも俺の怪我だったよな」
俺が美波に聞く。
「喧嘩での怪我じゃなかったけどそうだね」
美波も頷く。
そこからしばらく治療が続き、数分後に治療が終わった。
「はい。終わったよ」
美波がやり切ったような顔で言う。
「ありがとう」
俺がそう言うと──
「うん。これくらいいつでもしてあげるよ」
俺は安心すると同時に、この喧嘩だけでは終わらない予感がしていた。
その日の講義はおわっていたので俺たちは一緒に大学を出る。
「にしても散々だっな」
「ほんとね〜」
2人でそんなことを言いながら歩く。
歩いていたら美波の右手が俺の左手と繋がれる。
俺は多少手を繋がれたことに動揺したが、すぐに平然を取り戻す。
そして美波の手を一回離し、指を絡めてもう一度繋ぐ。
ふと横目で美波を見ると笑顔だったが耳が赤かった。
それを見て俺も耳まで熱くなるのを自覚する。
美波を可愛いと思いつつ、この笑顔を絶対に守ると心の中で誓う。
このひと時の幸せを噛み締めながら帰路を辿るのだった。
大学編だけで4〜5話くらいになりそうです…
ぜひ読んでみてください!




