本と炎
初めまして
この物語は、「力には必ず代償がある」世界の話です
ドラゴンと本
記憶喪失の少年
彼はどういう運命をたどるのか…
少しでも気になったら是非読んでみてください。
目を覚ましたとき、少年は自分がどこにいるのか分からなかった。
見知らぬ天井。見知らぬ空気。
そして 自分のことすらわからない
「ここは…」
かすれた声が、やけに他人ごとのように響いた
ただ一つ、手元にあったもの、、、
一冊の古びた本だった。
表面には、見慣れない文字が刻まれている。
だが、不思議とそれを「読める」と理解出来た
「なんだ…この本…」
本を開こうとした瞬間
かすかに、体に違和感を覚えた
それ以上触れるなと誰かに止められた気がした
少年は本を置き、静かに立ち上がる
「とりあえず…生きてみるか」
それから数日後
少年ーーアルトは、ギルドの前に立っていた。
生きるためには、働かなければならない。
それで考えついた先が、この場所だった。
「登録…したいんですけど」
受付の女性はにこやかにすぐに手続きを進めた。
名前を聞かれ、少し迷いーー
「…アルトで」
とっさに出た名前…だがなぜかしっくりきた。
登録を終え、初めての依頼を受けるため
掲示板を眺めていたその時だった。
ギルド内に、緊張が走る
「緊急、緊急!!」
「ゴブリンに人が襲われています!」
ざわめきが広がる。
アルトは、その言葉に反応していた。
「…場所は?」
気づいた時はそう口にしていた。
現場に到着した時、すでに戦いは始まっていた。
数多のゴブリンが、村人を襲っている。
「助けてくれぇ…!!」
アルトは地面を蹴った。
無意識だった、身体強化の魔法を使いそのまま剣を抜く。
ゴブリンの一体を吹き飛ばす。
「いける…」
そのままの勢いを維持し、ゴブリンを制圧していく。
だがーー
「む…村が…」
村人の言葉に、アルトは動きを止める。
「村も襲われてるのか…!」
嫌な予感がした。
アルトはすぐに村の方向へとかけ出す
だがーー
現実は悲惨なものだった…
「…なんだよ、これ…」
半壊した村。
そして目に飛び込んできたのは…
数えきれない程のゴブリン。
ざっと見渡す限り、50は超えている。
さらに、奥には。
「ゴブリン…シャーマン…」
明らかに異質を放っていた。
次の瞬間、ゴブリンがこちらに気づき襲いかかってくる。
「っ……!」
アルトは必死に剣を振るう。
だが数が違う。
押される。
呼吸が荒くなる。
その時だったーー
頭の中に、何かがフラッシュバックする
「この本は、きっとお前を助け導いてくれる」
「……っ!」
アルトはハッとして懐に手を入れた。
取り出したのは、あの本
そこに刻まれていたのはーー
「…フレイムドラゴン?」
その名前を口にした瞬間だった。
次の瞬間、本が光りを放つ。
炎がアルトを包み込む。
「なんだこれ……!」
熱い。いや、それ以上だ。
焼かれるような感覚が全身に走る。
それでもーー
アルトは剣を握り締める
「ここで…倒れる…訳には…!」
炎は剣へと収束していく。
「…これで戦えってことか?」
迫るゴブリン。
アルトは剣を振るう。
炎が奔る。
一瞬で数体を薙ぎ払う。
「なんか…いける気がする!」
次久と敵を倒していく。
だが。
「…あれ…?」
腕に違和感を覚える。
炎が、剣だけではなく自分の体にまで広がっていた。
その時だった。
「…なんだ、あの光り」
シャーマン、が無気味な鳴き声と共に光に包まれる。
次の瞬間。
その姿が、歪んだ。
「進化……?」
明らかに異常だった。
そして、直感する。
「……勝てない」
その瞬間。
またしても本が、今度は強く光る
地面に魔法陣が展開される。
現れたのはーー
巨大なドラゴン
「……フレイムドラゴン」
空気が凍りつく。
いやーー違う。
「……これは、死ぬ……」
本能が告げていた。
ドラゴンか息を吸う。
炎が収束する。
「おい……待ってくれ……」
次の瞬間。
世界が焼き払わられた。
一面、炎
何もかもが消えていく。
「……熱い……じゃない……」
アルトの意識が揺らぐ。
「これ………焼けて………」
視界が歪む。
最後見えたものはー
自分を見下ろす、ドラゴンの瞳だった。
そして、
アルトの意識は、闇に沈んだ。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
第1話いかがでしたか?
これから、アルトと「本の力」の物語が少しづつ動き出します。
よければ次回も読んでいただけると嬉しいです!




