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目撃証言96『ボス交代のお知らせ』

「くそおおおおおおおおお!!」


ただの無職へと変わってしまった男は、みすぼらしい体のまま、レイディに襲い掛かる。


しかし、その行く手を阻んだのは、イライー、ネチネー、キレーの三幹部であった。


「おまえら……」

「もう貴様に就く必要はない……貴様なんかがボスだとこの世界をいつまでたっても征服できない」

「私達は本気でしてるの……人に言う事しか聞かせられないお前なんかの指示なんて聞くか」

「俺等は自由だ! テメエの糞みたいな鎖から解放されるぜえええええええ!」


男は絶望した。


そんな姿を見て、レイディは、嗤う。


「ねえ? 貴方正義の鉄槌で今悪に落ちて自身が正しいと証明したかったんだよね? でも今はどう? 縋りついた悪にすら必要とされていないなんて……ああああ! みっともないなアあ!! ダッサ! 正義にも必要とされなくなって悪にも必要とされなくなった……あれ? 貴方は結局どっちなんだろうねえ……いやどっちでもないか……そして普通の枠組みにすら入れない……ただの人の形をした不必要の何か……今の貴方を見て同情する人なんていない……今の貴方を見て哀れむものなんていない……今の貴方を見て同調する者もいない……それってつまり~あ! 無駄な生き物って事だね! ああらららら! 残念んんん!! アンタは全くの無意味で無価値な存在へと価値が下がってしまいましたああ! じゃ! これからの無意味で無価値でどうでもいいような人の人生楽しんでねエ!」


レイディは、幹部を連れて本部へと戻る。


男は、涎を垂らして白目を剥いた。

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