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目撃証言92『髑髏の仮面を被った時』

世界はいつも俺に理不尽を強いた。


男は、産まれた時から不遇であった。

貧乏な家庭に生まれ、父親は女を作って家を出た。

母は、1人で彼を育てた。


保育園では虐められ、差別された。

昭和の時代、未だ差別が当然の様にあり、今とは違い、日常的に存在していた。


親が一人であるから無能、育ちが悪い、いくら母が愛情を注いでも世間という大きな枠組みの前では無意味に等しかった。


きっと今であれば許されないであろう。

人によっては気にするなというだろう。


しかし、男には関係なかった。


目の前に起きている理不尽に、受け続ける嫌悪と蔑視の目に。


そんな在り来たりの言葉や状況の変化なんかでは全く心が安らぐ事はない。


何故なら男には全く関係なかったのだから。


男は皆を見返す為、高校には入らず、会社を設立。


大きくする為に、何処までも男は非道にもなれた。


今まで馬鹿にしていた者達は全て部下として雇い、社長である事を良い事に、ブラックな業務を強いた。


昔自分に差別や蔑視を強いたように。


しかし、時代は再び男を襲った。


働き方改革により、見返されていた者達は、決起した。


再び、男を悪として正義が立ちあがった。

男は、正義に再び失意のどん底に堕とされたのであった。


そして、一つの髑髏仮面に出会った。

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