目撃証言85『本番前』
「レイディ……ボスが出るそうです……」
「そう……わかった……皆さんは良いのですか? 本当に?」
「ええ、いいわ」
「俺達もアイツにはうんざりだ……少しはアイツでしやがれって思ってたんだ!」
「わかった……じゃあ行こうあ……」
そして、4人は並んで外へと出た。
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良子達は、いつものように過ごしていた。
「今日は黒子ちゃんも遊べるんだ!」
「ええ、いつもお稽古が大変ですけど……それぐらい熟さないとあの学校の主席は取れませんわ」
「そうだな……私も特待生受験だがいつも緊張が取れない」
「そんな事だと潰れますわよ……今日は遊びなさい……それが……先生から学んだ事よ」
「そうか」
少し重い空気になりながらも二人は微笑む。
良子は重い空気を良くしようとある提案をする。
「そうだ! 今度こそちゃんとプール楽しもうよ! あの時は色々あって楽しめなかったし!」
「そうね、美奈子さんと風美さんも誘いましょう」
「?? 文雄さんは? 確かお兄さんも来ていたのでは?」
「えっと……」
「……女子会という事で」
二人は気まずそうにしながらも、文雄をはぶる。
「兄さん、プール行ってくる! 今日美奈子ちゃん達本番だから!」
「わかった……どうせ俺はお留守番だし……今は……」
「まあまあ」
そして、風美も外に出る。
本番は、近い。




