目撃証言70『単独撃破試験④』
「うべえ!」
パルナズ’は、血を吐き出しながら、ラグナの口から吐き出た。
「なんで……どうじでえ」
訳が分からないのか、目を回しながら辺りを見回す。
「フン……全ての魔力を探知してそれを目印にする……ならば魔力のダミーを張ればいいだけの事、更にそれより早く魔力を込めて殴れば、魔力はお前が探知する前に鋭い刃となり襲う……更にラグナは所詮魔力生物……それを乱せば人間でいうところの酔いが起こり、そのままお前をぶちまけるという訳だっちょ」
「はあ!! だdんだよ! ぞれえええ!!! がああががああ!!」
当然、その魔力を乱す程の振動を受けたパルナズ’は、言葉がたどたどしくなりながらも必死に立ち上がる。
「今は絶たない方が良いぞ……死ぬだけだ……ちょ」
「だまれえええええええええ!! 僕とラグナの絆は永遠! 究極の相棒同士なんだ!! ぎぎぎぎg!!」
血を吐きながらも、何とか立ち上がった瞬間。
頭の天辺が、ズタズタに引き裂かれて中身が丸出しになる。
「あば」
「言ったっちょ、今立たば死ぬだけだっちょ」
琉鬼奈は、理解した。
「ほう、乱されたラグナの魔力を高速で回転させて頭の外皮と頭蓋骨が引き裂かれたか……それ程の高速回転をさせるとはな」
「さらに、とどめっちょ」
ムッチョは、ラグナの頭らしき部分に指を触れてデコピンする。
「さあ、ご主人様の元へ行きなっちょ」
「ラグナ! 僕はいい! そいつを」
「ぐあららああああああああああああああああああああ!!」
しかし、ラグナはパルナズ’の腕を噛み千切る。
「べへ?」
血を噴き出しながらも、恐怖で真っ青になる。
「ラグナは魔力生物……なら魔力に私の敵意を混ぜ込めばお前を一気に敵だと思うっちょ、それを利用すればラグナはお前を敵だと思うっちょ」
そして、ラグナはそのままパルナズ’を襲う。
「た! やめ! いだ! がふ! ぎあいぎ!! ばいぎぎぎぎg!」
パルナズ’は、相棒であったラグナに引き裂かれて食い千切られて、引き千切られながら悲鳴を上げ続けた。
「びあば! ばあああああ!」
そして、そのままグチャグチャの破片となり、絶命する。
「正義は勝ッちょ……この調子で秘密結社ディプレッション共をこの拳で握りつぶすっちょ」




