目撃証言57『代表選手』
風美が止める前に、ロリは契約を成立させようとする。
しかし、契約書の記載の手が止まる。
「……これって……私ここから去らないといけないの?」
『フフフ、安心せよ……君の時間は12年程貰うが……君は必ず私を神にしてくれる……そして更なる力を君自身が手に入れるのだから!』
嬉しそうにする、黒仮面の男は、ケタケタと嗤いながら男は誘う。
「でも12年も……私が20歳になるまで……」
少し、不安そうにしている姿を見て、風美は少し安心した。
(よかった……少しは危機感があるじゃないか……これなら)
「行ってきなさい」
「やってみたいんだろ?」
すると、デコウンとボコウンが優しく頭を撫でながら優しく諭す。
「凄いな……ロリ……お前才能があるとされたんだろ?」
「そうだ、お前の才能を活かすチャンスだ、お前が嫌なら仕方ないが、別にそういう訳じゃないなら……そういった経験も必要だ」
「デコウンさん……ボコウンさん……」
嬉しそうにしながら、契約書にサインをした。
(えええええええええ)
まるでオリンピックの代表選手にでも選ばれたかのような表情で、男と一緒に向かう。
「きっと……素晴らしい力を手に入れるに決まっておる」
「素晴らしいな……強くなるぞ……アイツは……」
すると、一枚の紙が風美の頭に落ちる。
『現実世界に帰ってくる日は、1ヵ月ごである』
と記載が入っていた。
「……1ヵ月で20歳かあ……」
取り敢えず風美は、手紙を二人に渡す。
「一カ月? いつぐらいだ?」
「きっと2ファミランだろう」
「ファミラン?」
「ファミランはファミランだ! まあ良い」
そして、二人は何を言っているのか分からないままどこかへ聞こえた。




