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目撃証言18『謎の外国人美少女 そして新技』

ニチアサ系が解決する少し前、恵斗達はクライアンに苦戦していた。

クライアンの攻撃を受けそうになっていた所を、恵斗が魔剣で防いでいた。


「ほー……俺の拳を受けても何ともないとは……やはり魔剣の力は素晴らしい」

「おまえ……どうして」

「お前だって……仲間が傷付こうとしていたらこうしないのか?」

「それは……」


恵斗に守られた流鬼奈は、少し申し訳なさそうにする。

しかし、恵斗の顔は何処か辛そうな表情をしていた。


「ぐ!」

「大丈夫か!」


当然、恵斗は当然デュランの精神汚染を受ける。

デュランは、弱っている恵斗を誘惑する。


『そうだ……そいつを殺せ! 切り刻めえ!!』

「止めろ……俺の精神を……」


恵斗は、デュランの精神汚染に侵食され、クライアンに対して強い殺意が溢れ出す。


「ほう、だが前世より上手く使えないようだな」


クライアンは、ニタリと嗤うと拳を振り上げる。


「終わりだ……」

「糞おお」

「恵斗!!」

「止めろ……」


その時であった。


「ショギョームジョーのヒビキアリとはこのことデスネー! まさか転生によって魔剣の支配に負けるとは! 情けナーイデース! 仕方アリマセーン!」


更衣室の方から外国訛りで喋る外国少女が現れた。

その姿は、まさに金髪碧眼美少女であった。


「君は……」

「ワタシの名はセシリア・ホリーナ! 前世では神を信仰せし国の聖女と呼ばれた者!! ホリー・セイシアデース!!」

「ホリー・セイシア! 神を信仰せし国の聖女って! セイシア国の聖女!!」


セシリアは、自慢げな表情で、キメポーズを取りながら自身の自己紹介をする。

凜は、驚愕しながら見ていると、セシリアは懐から扇子を取り出す。


「ロトン!!」

『はいです~』


すると、ロトンと呼ばれたセンスが杖へと変化した。

当然、文雄には扇子にしか見えない。


(また凄いの現れたな……おっぱいデカ! Iカップぐらいあるんじゃね!?)


だが、そんな事より文雄は、セシリアのおっぱいに夢中であった。

セシリアは、扇子を恵斗に向けて言い放つ。


「貴方の心を浄化するデース!」

「え?」


そして、セシリアはロトンを恵斗に向けると光が突如恵斗に直撃する。


「うおおおお! 大丈夫かこれ!!」

「大丈夫……実際前世も……」

「? そうなのか?」


流鬼奈もさすがに焦るが、凜が冷静さを保っている為、少し落ち着く。


「おいおい、何だこれは……」


すると、恵斗の心を支配しようとしたデュランの精神汚染が治まった。


『ッチ……聖女か……また厄介な……だが我をその程度で完全に制御出来ると思うなよ……いつか絶対に貴様を支配する』

「なんだ……今の」

「今のでワタシがデュランの汚染を排除しました! ワタシの力はRPGでいうところのバフとデバフ担当デース! ストレングス!!」


そして、セシリアは他の二人のも光を掛けた。


「おい、体が軽いぞ」

「流石だな……これで恵斗の精神汚染もしばらくは大丈夫だ……」

「まだまだデース! 凜!! 貴方が恵斗と共鳴リゾナンスするデース!」

「そうか……恵斗! こちらに来い!」

「え!!」

「おい!!」

「させるか!!」


クライアンは、恵斗を止めようとするが、それを流鬼奈が止める。


「いくぞ! 私がコツを教える!」

「ああ! 分かった!」


凜は、ナギを恵斗のデュランと合わせる。


「共鳴!」

「共鳴!」


恵斗のデュランは、ナギのような日本刀へと変化する。


「これは……」

「それが共鳴! これでアナタのインテンションウェポンは他のインテンションウェポンの能力を一時的に共有出来まーす!! ただし魔力を多く使うので気を付けてくださいデス! それを使って倒すデース!!」

「分かった!! うおお!」

(うわ出た、ピンチの時に明かされる謎能力)


文雄は、セシリアから聞いた共鳴の能力を、ベタな展開だと思う。

当然、バフの掛けられた恵斗の動きは早く、そして流鬼奈に捕まっているクライアンは、避ける事が出来なかった。


「ぐが!!」

恵斗のデュランが、肩に突き刺さる。


「このまま腕を斬り落として!」

「させるかよ!!」


クライアンは、上体を逸らしてデュランを無理矢理引き抜く。


「ぐがああ! 糞……」

「っへ、どうやら擦り傷程度ならすぐに回復できるが、そんなデカい傷はすぐには回復出来ないようだな」

「舐めるな!!」


当然、クライアンは魔力を使って一気に肩の傷を回復させる。


「この俺がああ! そんな小細工程度でええ! 負けると思うなああ!」


あの状況で、反撃されるとは思っていなかったのか、クライアンは、怒りで感情的になっていた。


「忘れたか、共鳴で能力を共有している事を!」


恵斗は、クライアンの目の前に立ち、デュランを振るう。


「ぐっ! くそ!」


斬った血を吸い、デュランの威力は引き上がり、クライアンの体に傷を与える。


「ああああああああ!!」


すると、クライアンは、片腕のみで防御する。


「!! 何!」


恵斗も、片腕を落とせると考えたが、クライアンの片腕は斬れ落ちるどころか、傷一つなかった。


「ふー、俺としたことが、油断した……だが一方に魔力を固めれば防ぎ切ることは出来るようだな」

「な! まさか!」

「くらえ!」


クライアンは、拳を振り上げて恵斗を殴り掛かるが、間一髪で後ろに退がり、逃げ切る。


「クッヒッヒッヒッヒッヒッ! どうした? もう終わりか?」


クライアンは、嗤いながら恵斗に近付く。


「…鳴……」


その時、恵斗はボソッと何か言葉を発する。


「? 何か言ったか? まあいい」


クライアンは、恵斗の言葉を気にせず襲い掛かる。

それと同時に、恵斗もデュランを振るう。


しかし、その刃をクライアンは、殴ろうとした腕で防ぐ。


「つまらん……無駄だと言っただろ……終わりだ」


クライアンは、冷たい表情でもう片方の腕に力を込める。


「お前がな……ブースト!」

「何!?」


しかしその瞬間、恵斗のもう片方の手が動いて、クライアンの右肘を刺すように通過する。

すると、クライアンの右肘が半分斬り裂かれ、皮一枚で繋がった状態になる。


「ウギャアアア! なんだ! どうして俺の腕がああ!!」


クライアンは、恵斗のもう片方の手を見ると、もう一つデュランが握られていた。


「馬鹿な! デュランは一つだけ! それを何故ええ!!」

「まさか、あの時……クライアンの攻撃を避けた時! 俺のインテンションウェポンと共鳴したのか!」

(え? 能力を共有するんだよね? 二つある事って能力なの?)


流鬼奈の思い当たる節に、文雄は疑問に持つ。


「馬鹿な! それはお前の武器の形状であって能力じゃないだろ! そんな事があるかああ!!」

(それな!)


しかし、恵斗はそんなクライアンを見て嗤う。


「そうか、お前にとって武器とはそういうものか……」

「何! どういう事だ!」

(マジどういう事!)


クライアンと文雄が、疑問に持つ中、恵斗は答える。


「簡単だ! お前と俺とでは武器の解釈が違う!」

「何!」

(何だって!!)

「まず、お前はガンとレッドを武器の形状であると言ったがこれは二つで一つな武器だ! そして、その形状は武器としての能力そのものと言っても過言ではない!」

「な!」

(な!)


クライアンと文雄にとって、盲点であった。


「だ! だがもしガンレッドに形状変化するなら刃があるのはおかしい! それなのにどうして刃があるんだ!」

(そうだ! ガンレッドに刃なんて……あっ、一つあった……でもアレはガンレッドなだけで……)


流石の文雄にも覚えがあったが、それでも少し頭を悩ます。


「お前は知らないだろうがガンレッドにはガンレッドソードがある!」

「が! ガンレッドに刃が……それにその魔力量と威力……」

「凛のナギの能力と俺のデュラン能力! そして流鬼奈のガンとレッドの能力を合わせれば、二つに武器を分けても威力は殆ど変わらない!」

(そんなのありかよ!)


殆どご都合主義のような不正技に、文雄も思わず非難する。


「終わりだ、クライアン! うおおおお!」

「糞がああああ!」


クライアンは、自棄を起こして、拳をぶつけようとするが、簡単に躱され、腕を貫かれる。


「ウギャアアア! 糞! 糞!! 糞おお! ラグナ共おお!! 来いいい!」

「!! まさか! あの札は!」

「一気にラグナが来るぞ! 気を引き締めろ!!」


しかし、いつまでたってもラグナは集合しない。


「な! 何故だ! どうして……まさか……俺の気配察知にも掛からない……まさか全滅! バカな! 一体誰が!!」

「当てが外れたようだな……」


クライアンの召喚したラグナは、全てブラックナイトマスクが始末していた。


「うわ……うわああああああああああああああああああああああ!!」


クライアンは、情けない悲鳴を上げながら逃げ出すしかなかった。

「逃げるな!」


クライアンを恵斗は、追いかけるが目の前に亜空間が現れる。


「アイツ!」

「逃すな!」

「卑怯デース! 男らしくないデース!」


三人も追いかけるが、間に合いそうになかった。


「やった! このまま逃げれば……」


しかし、突如亜空間が歪み消えた。

丁度その時、ポッリルがサブスペースジャミングを爆発させて、亜空間の発生を妨害していたのであった。


「え?」

「見捨てられたようだな……仮面の男のように……覚悟しろ!」

「!! 死んでたまるかああああ!!」


クライアンは、床を思いっきり蹴り付けると、地面は割れておもっきり砂埃が舞った。


「うっ! 糞!」

「逃げられたか! 見苦しい奴め!」

「ダメだ……気配が消えた……」


文雄は、腕で顔を覆いながら悔しそうにし、流鬼奈は、見下すように言った。

その時、突如結界が解除された。


「これは……」

「多分奴がみを潜める為に解いたんだろ」

「しかし、恵斗……よくガンレッドソードに変形出来たな……私はそういうのはあまり良く知らないから尊敬するよ」


凜は、恵斗を讃える様に崇める。


「どうせ漫画とかゲームとかだろ? 今はそういう知識が溢れてるからなあ……」

「いやあ……」


流鬼奈の中傷に、恵斗は顔を逸らす。


「流石日本人デース! 発想力が豊かデース! 最初はガッカリでしたが、今は尊敬してまーす!!」

「うわ! ちょっと!!」


しかしセシリアは、嬉しそうにしながら恵斗に抱き着く。


「な! 何をしている! 恵斗を放せ!」

「おああ!! お前! 公衆の面前で!!」

「おやおや? 嫉妬でーすかー?」

(ッケ……Fuck You!)


一番嫉妬していたのは、文雄の方であった。

文雄は、中指を立てて小さな鬱憤を晴らす。


「それより、この血溜まりは影を使って処理するとして……問題は壊れた壁とかだ」

「それならお任せデース! リペア!!」


セシリアが、扇子を振ると壊れた壁などが元に戻っていく。


「凄い……」

「これなら他の奴等にバレねえな」

「良かったでーす! しかし奴はまだ居るデース! 早く探すデース!」


セシリアの提案に、三人はすぐに賛同する。


「そうだな、今がチャンスだ!」

「今の奴はで傷を負っている!」

「行くぞ!」


四人は、クライアンにトドメを刺す為に向かった。

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