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幻想奇譚

【番外編】墓参り

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

花は何故散るのか。

詩ではありません。

純粋に掃除した箇所が散った花で覆われると虚しくなるので。

木漏れ日から差し込み、眩い光が石畳を照らす。花立に汲まれた水は僅かに濁り、自然の一幕を表す。蜂は丸裸にされた花々の周りを飛び交って、一つの生態系を創り出している。小鳥の囀りがそよ風と共に音を紡ぐ。

其れは作画の良いアニメのワンシーンを見ているかの様に。

近寄る事に、僅かに漂うスパイシーな香は白檀か、伽羅か。詳しくは分からない。けれども好みの香りであることは間違いない。

そして風が優しく語り掛けるのだ。『来てくれて有難う』と言うように。


今日は、祖父母の墓参りだった。


母からの約束事がある。『花立に薬を入れたから、水は捨てないように』。だから花弁が腕に当たるのを弾きながら、墓石を拭いた。けれどもやはりくすぐったいので、石畳の真上に避難させる事にした。こつり、銀の花立てを置いたその時だった。ぐらりと花立自身が傾いて、中の水が川を作り出す。覆水盆に返らず。流は止まることなく、浸食を続け、逃げ出していく。そうなるともうヤケになって、他の花立の見ず共々軒並み倒し続けてしまった。

所詮こんなものさ。気を付けていたって、所詮こんなもの。許して欲しい。

でも倒れた時に散った草々も、はらりと落ちた百合の花弁も、ただ映画の一幕を見ているようなのだ。


嫌いじゃないんだ。この作画の良いアニメの一幕を見させてくれるこの場所が。寧ろ欲しているのだ。この現代に。

墓参りってどよどよしてるイメージ持たれてますけど、それは夜だけの話だと思ってます。


朝方の墓参りはとても綺麗ですよ。

木漏れ日とか、箒の掃く音とか、鳥の囀りとか、水の透明感とか、白檀の甘い香りとか。

それこそ『○○○の戸締り』ばりの作画コストの高さを見せ付けてくれます。


文字だけで其れだけのことを表すにはどうすれば良いのだろう。とは私の生涯の命題だと思います。

幻想を一切交えてない分、非常に難しい。


んでもって枯れた花というのは、

『あ、役目終わったから散るわ。掃除よろ』

みたいな感じで、少しの刺激で散ります。

しかも掃除終えたところに落ちてるので、( ˙-˙ )になります。

花は何故散るのか。

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