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突然俺は、転生した。  作者: 新居 工
3章 鑑定の儀~
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見取り稽古

「シード、調子は良くなったか。」

 グランが食堂で問う。

「はい。もう大丈夫です。」

「今日は流石に剣を触るのはやめとけ。でも、退屈だろう。よし、少し早いと思うが見取り稽古ってのはどうだ?」

「見取り稽古ってなんですか。」

「見て学ぶことだ。クリス、事後確認で悪いが、大丈夫か?怪我もしたみたいだが。」

「あの程度の怪我なら学生時代はありましたし、大丈夫です。」

「よし、シード、飯食べ終わったら外行くぞ。」

 

 ————

「クリス、ルールは身体強化の全技術以外の魔法の使用禁止。もちろんブースト技術は使用可能だ。」

「ブースト技術までですか。」

 と、驚く。

「シード、お前ならできるだろう。目に魔力を集中させてみろ。目の部分強化ができるはずだ。ゆっくり見えたり、少し遠くまで見えたりする。」

 

「クリス、いくぞ。」

 その声で、2人の気配が変わる。全力で強化したのだが、消えたように見えた。これでも0.5倍速位になっている。

 グランの斬りかかりを剣先でいなしながら躱す。その流れで、そのまま相手の首筋へ、何かが、グランの足元から放出されるのが見えた気がした。そのまま肉薄する。咄嗟にクリスは、首筋への狙いをやめ、後ろに飛びながら相手の剣を受け、後ろに吹っ飛ぶ。しかし、そのまま着地する。

 俺はこの時点で鳥肌がたって仕方なかった。

「クリス、遠慮しなくていいんだぞ。とは言いつつ、決まったと思ったのだがな。」

「2日連続で負けられませんよ。」

「これが参考になるか分かりませんが決めさせてもらいます。」

 と言った、クリスが気づいたらグランから見て右前にいて、斬り掛かる。

「甘い…なっ。」

 そのまま右前に先程のスピードで、尚且つ左回転して、首元に剣を当てていた。

「参った。」

「ありがとうございました。」

 と、一礼する。

「シードどうだった。」 

「特に、クリスさんの近づく時が見えませんでした。最後左回転しながらフェイントをかけたのは見えたのですが。」

「いや、そこに気づいていれば十分すぎる。というか、自惚れる訳では無いが、今の一連の攻防は見えない人の方が多い。ブーストをルールとして入れたが、初めはここまで熱中するつもりはなかったんだ。クリスもすまんな。」

「いえ。シードくん、私から言わせてもらうと、今のところはスピード特化の私の最高速度位の最後の攻防が見えれば技術は後からなんとでもなるわ。グラン様はどちらかといえば力押し、全く別の戦い方になる。シード君自身も合う戦い方を見つけれればいいわ。」

「うん。」

 メイドが呼びに来て、見取り稽古に終わりを告げる。長いことやっていたそうだ。時間が過ぎることは早い事だと思った。

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