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幼なじみに告白したい!  作者: 向井数人
第二章
37/42

第37話 デート当日 ⑤

 その後、映画鑑賞を終えた二人は、ショッピングセンターを後にすると、近くのカフェを訪れて、昼ごはんを食べていた。

「それにしても、映画面白かったね」

「そうだな」

 朝日に続いて、優人もそう答えた。実際、大人気作の最終章ということもあり、いつものように話は面白く、作画も綺麗でベテラン声優たちの素晴らしい演技も合わさり、優人が観て来たアニメ映画の中でも、トップくらすの出来だった。

「ねえ、優人はどのシーンが好きだった?」

 朝日はサンドウィッチを食べながら、優人にそんな事を聞いた。なので、

「そうだな……色々あるけど、やっぱりセイバーとライダーの、一騎打ちじゃなねえか。チートクラスに強いセイバーに食らいついて行けるのも凄いし、二人係とはいえ、最終的に勝つんだからな」

「うん、確かに、あのシーンは良かったね。正直、私はライダーの事、あんまり強くないのかなって思ってたから、あんなに強くて、正直、かなりびっくりしたよ」

 朝日がそう言うと。

「まあ、アニメだけ見てたら、そう思うのも無理は無いよな。ただ、あの対戦で召喚された奴らは、全員トップくらすに強いらしいぞ。ただ、あいつらの性能はマスターによって上下するらしいから、アニメの範囲の話では単純に、マスターに恵まれなかっただけらしいみたいだぞ」

 優人は得意げに、そう語り始めた。

「へー、そうなんだ」

 朝日がそう相槌を入れると。

「ああ、だから今回の場合、マスターがあいつじゃなくて、彼女だったら、ライダーの性能が飛躍的に伸びてて……」

 そんな風に、優人はつい、自分の持ってるオタク知識を、得意げに語り始めた。そして、

「って、悪い朝日、また一人で語ってた」

 優人がそう言うと。

「別にいいよ、優人のオタク話を聞いてるの好きだから」

 朝日は笑顔でそう言った。普段はどちらかというと、朝日の方がよく喋り、優人が突っ込む感じなのだが。

 こういった話になると、優人はテンションが上がって、つい喋り過ぎてしまい、朝日の話をあまり聞けなかったみたいな状況になりがちだった。

 優人としては、こういうのは良くないと、毎回反省するのだが。朝日は毎度、楽しそうに話を聞いてくれるので、こればかりは、仕方がないのだった。

 ただ、普段とは違い、デートと銘打っている以上、一人で盛り上がるわけにもいかないので。

「それで、お前はどこが好きだったんだ?」

 優人はそう言った。

「私? うーん、そうだね……」

 その後、もう少し映画の話をして、二人はカフェを後にした。




 そして、次に優人が朝日を入れて訪れたのは、

「グランドワンね。確かにここなら、色んな事が出来て、デートにはいいかもね」

「そう言ってもらえるなら、ここを選んでよかったよ」

 二人が居るのは、グランドワンと呼ばれるアミューズメント施設で、ボウリングやダーツ、カラオケなど、色々な事を楽しめる場所だった。

 ただ、オタクで根っからのアウトドア派の優人には、あまり馴染みのない場所で、優人はここにしていいのか、結構悩んだのだが。

 朝日の反応を見る限り、間違ってはなかったようだと、優人は心の内で安堵した。そして、

「それじゃあ朝日、何をしたい?」

 優人がそう言うと。

「え、私が決めていいの?」

 朝日が、少し驚いた様にそう言ったので。

「ああ、こういうのはどっちかというと、お前の方が好きだろうし、俺は特別、やりたいモノなんてないからな。だからここに居る間は全部、お前のやりたい事に付き合うよ」

「……そう、ありがとう優人」

 朝日はそう言うと。

「それじゃあ取りあえず、ボウリングから始めようか」

「そうだな」

 そう言って二人は、ボーリング場がある階へと、エレベーターに乗って向かい、2ゲーム程楽しみ(因みにどちらも接戦の末、優人が僅差で敗れた)

 その後は、ダーツやビリヤードになどをするも、偶に女友達とこういった所に来ている朝日と、休日はずっと引きこもっている優人とでは、経験値での差があって、朝日に勝つことは出来ず。

 朝日を楽しませる事には成功しているモノの、異性に負けっぱなしの優人としては、何ともいえない感情が芽生えていた(ただその後、唯一この場で自信があった卓球対決では、朝日に無事勝つことができ、男の威厳はなんとか保つことができた)

 そして、さすがに遊び疲れた二人はその後、カラオケルームに入り。

 二時間程、雑談を交えながらも各々好きな曲を歌い、18時を過ぎた頃、二人は満足して、グランドワンを出た。




「うーん、久しぶりに、こんなに動いた!」

 日が沈み、辺りが薄暗くなり始め、ぽつぽつと照明に照らされてきた道で。

 朝日は両手を真上に挙げて背筋を伸ばし、満足そうにそう言った。

「そうか、楽しかったか?」

 優人が、少し心配そうな口調でそう聞くと。

「うん、楽しかったよ」

 朝日は満面の笑みを浮かべて、優人にそう言った。

「そうか、ならよかったよ」

 それを聞いて、優人は安心した表情でそう言った。

「うん、それで優人」

「? なんだ」

 優人がそう聞くと。

「今日のデートは、これで終わりなの?」

 朝日は、当然の疑問を口にした。なので、

「……あー、それなんだけどな。実はもう一か所、あるんだ」

 優人がそう言うと。

「そうなんだ。なら、優人、エスコートよろしくね」

 朝日はそう言うと、優人の左腕にゆっくりと、自分の右手を絡めて来た。なので、

「ああ、任せとけ」

 優人はそう答え、最後の目的地へと、歩き始めた。

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