四十五笑 理沙ちゃんとわたし
冬休みも終わり、三学期になった。そして、その三学期の最初、理沙ちゃんから電話がきた。
あたしは風呂に入り終わり、部屋でのんびりしていた。
「明日香、電話」
お母さんが子機を持ってあたしに渡す。誰だろう? 誰か電話する人いたかな。
「もしもし、明日香ですけど」
『明日香ちゃん』
「理沙ちゃん?」
声の主は理沙ちゃんだった。気のせいか涙声のような気がする。
「どうしたの? 予定忘れた?」
あたしが尋ねると理沙ちゃんいつもよりも小さな声で言った。
『あたし、告白したんだ』
コクハク? コクハク、こくはく……告白!?
「え、嘘! 光樹に!?」
『しー。恥ずかしいから、Mって言って』
「で、そのMに告白したの? 結果は?」
『それが、振られた。本当はバレンタインに告白しようと思ってたんだけどね。待ちきれなくて……でも、今は幼馴染としてはいいけど、恋愛って言われると考えられねーかも、だって』
「そうなんだ」
『ねえ、これからどうしよう。気まずいよ』
……それを分かって告白したんじゃないんだ。
「ふーん。でも、断ったんだ」
『うん。あの、どうすればいい?』
「普段のままでいいと思うよ。だってさ、Mはけっこうさっぱりしてるじゃん。だから、普段のまま接してくれるよ」
これじゃ、光樹に告白されたなんて言えないな。
あたしは小さく溜息をついた。
『そう、かな? うん、じゃあ頑張るよ』
「そうそう、がんばれ!」
ふふふと理紗ちゃんが笑う。あれ? 意外とすんなりと終わった?
「じゃあ――」
あたしが切ろうとすると、理紗ちゃんは「待って」と止めた。
『本当は別の話があるの……ねえ、光樹君に告白されたでしょ?』
「なっ」
『そうでしょ? あたし、応援するから』
「ちょ、誤解だよ! あたしは振ったんだ!」
『え?』
「あたしは光樹を振ったの」
『……そうなんだ。そっか、もったいないなぁ。せっかくだったら付き合っちゃえばいいのに。……ずるい、ずるいよ』
「え、理紗ちゃん?」
『あたしが好きだったのにっ。それなのに、明日香ちゃんを好きになって挙句の果てには、明日香ちゃんは振ったんだねっ。ずるい、ずるいよ!』
「り、理紗ちゃん」
あたしが戸惑っていると、しばらくして理沙ちゃんの笑い声が聞こえた。
『なんてね。これくらい分かってたし。でも、本人から聞きたくて。ごめんね、じゃあ明日』
一方的に電話をきられる。あたしは呆然と立ち尽くして、子機を強く握った。
嘘じゃないでしょ、理紗ちゃん。その気持ちは本当に理沙ちゃんが思ってたことでしょ?
ごめんね、ごめんね理沙ちゃん。
あたしは、小さく息をついて、子機を元に戻した。
すいません!本当に申し訳ないです。更新が遅れてしまいました。言い訳になるんですが、部活でなかなかパソコンが使えずじまいなんです。次こそ、日曜日に投稿できるよう頑張ります!
さてさて、そろそろ感づいている人もいらっしゃると思いますが、クライマックスに近づいております。同時に、新しい小説を執筆中です。ラブコメのつもりで、この作品とは全然違った雰囲気をだせるよう、努力する次第であります。




