あたし<明日香>のプロローグ。
あたしは、白石明日香。北部中学校一年生。女の子よりも男の子の方がよく遊ぶ、『恋愛よりも友情』っていうくらい、恋愛には縁がないあたし。
そんなあたしは、まだ、桜は満開で、入学式が終わって二週間が経った頃。恋というものを知った。
サブバックとナップサックを放り投げ、ダサい制服を脱ぎ捨てた。
部屋着に着替えて、「ふぅ」と一息吐く。
疲れた〜。やっぱりソフトはきついなぁ。
あたしは、音楽プレイヤーとお気に入りの本を持って、一階への階段を降りた。リビングのドアを開けて、白いソファに飛ぶように座る。
「あら、明日香。帰ってきたの?」
「あ、うん。ただいま」
キッチンからの母の声に曖昧に答えて、本に集中する。
「あ、そうそう。明日香? 明日、暇よね?」
明日は土曜日。部活も珍しく休みで、それといって用事もない。
「うん。暇だけど」
「良かった。明日、実はある子がこの近くに引越してくるの。明日香と同い年の男の子でね。その子のお父さんと、うちのお父さんが仲がいい同級生だったんだって。で、青井北小あるでしょ?」
青井北小といえば、あたしが、小学三年生まで通っていた、ここからかなり遠い田舎の学校だ。聞くだけで懐かしく感じる。
「ああ、うん。それで?」
「丁度その子がね、青井北小だったのよ。一組なんだって」
「一組? それって、一、二、三年? 嘘でしょ!?」
同じ小学校の子がここに引越してくるだって?
「え、名前は?」
「あ、うん。片桐慎之介くんよ。弟は確か、敬之助くん」
「知らないなあ……まあいいや、そんで? その子と明日はどう関係しているの?」
「だから、その子の両親が明日、色々手続きがあるから、明日一日その子達を預かって欲しいって言われているの。だから、友達になってあげて欲しいってこと」
「もちろん!」
あたしは、本から目を離し、身を乗り出すように言った。
昔、同じ小学校だった子が来るなんて、すっごく嬉しい。知らない子だけど、絶対に仲良くなれる自信がある。
お母さんは、喜ぶあたしを見ながら、くすりと笑って、「よろしくね」と言った。
初めまして。作者の夜明けです!下手だけど、小説書くのは大好きなんです!
しかし、問題点が……それは、AB型ということですwwものすごく飽きっぽいです。でも、続くように頑張りたいです!