第10話 ダンジョンと少女3
魔法陣のある部屋で、私は友達になったばかりのドラゴン、ピーちゃんからダンジョンのことを聞きだしていた。
『ふ~ん、じゃ、ここはダンジョンの一番下の階なのね』
『うん、そうだよ、地下十階だね』
『じゃ、ピーちゃんは一階から十階まで降りてきたってこと?』
『そうだよ、メグミもでしょ?』
『私は、入って割とすぐの部屋から、魔法陣でここに出てきたよ』
『ええっ!?』
『どうしたの?』
『そんな~、凄く苦労してここまで来たのに……』
『どのくらい掛ったの?』
『そうだね、急いだから三十日くらいだね』
『ええっ!?』
『だって、ここのダンジョン、すっごく広いんだよ。
多分、人間は、地下一階もクリアしてないんじゃないかな?』
『ふーん、そうなんだ』
『メグミ、それより、これからどうする?』
『三十日もかかるなら、もう戻れないかも』
なぜか私は、それがあまり気にならなかった。
『一つ方法があるよ』
『えっ!?
ピーちゃん、それってどんな方法?』
『ボクは一回挑戦してやられちゃったけど、一番奥の部屋にいるボスを倒せばいいんだよ』
『なーんだ、たったそれだけ?』
『メグミは、ボスを見たことがないから簡単に言うけどね。
敵はアンデッドだよ』
『アンデッド?』
『そう、死んだ何かが蘇って生まれたモンスターだね』
『な、なんか怖そうね』
『怖いどころじゃないよ、デミリッチなんだから』
『デビリッチ?』
『デミリッチ。
アンデッドの中でリッチっていうすごく強いのがいるんだけど、それがさらに強くなったヤツ』
『サ〇ヤ人みたいね』
『何それ?』
『まあとにかく、そいつを倒せば地上に帰れるかもしれないんでしょ』
『うん、多分』
『あなた、多分って。
お父さんはクリアしてるんでしょ、このダンジョン?』
『父さんも、そのデミリッチに勝てなかったんだって』
『……大丈夫かしら』
『ボクだけなら、モンスターを食べたりしながら、ここから地上に帰れるけど。
メグミもモンスター食べる?』
『ぜーったい、嫌!』
『じゃ、やっぱりデミリッチに挑戦するしかないね』
『そうね、モンスター食べるくらいなら死んだほうがましよ』
こうして、私とピーちゃんは、ダンジョンのボス、デミリッチに挑戦することになった。




