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東京時代37

数日間は、様々な情報が交錯し、全ての情報が實小路に集められた。その情報量は膨大な量となっていた。

情報は、文治の手によって仕分けられ、集約され、その中から導かれる危険性予測や情報屋の動きの推測等が逐次纏められた。

得られた内容を元にした各国への対応や留意事項等が、集約内容と共に関係者の下に届けられた。

主に伝達方法は、議員会館内での面談や電話での連絡であった。


幸子は、藤神と検討した通り、小手調べとして、重要な会議が開催されるという噂話を各大使館の妻達に流した。

そこから浮かび上がってきたものは、予想通り、英仏米、そして露国が情報を買っているということである。


重要な会議の場所と時間の情報を元に、監視するであろう者を見張る対応をすることで、その事が判明した。

実際には、重要な会議は、直前に中止となる設定にしておいた。

英仏の監視役は、想定通りの時間と場所に監視に現れ、中止の情報を得て、無駄足となった事を知って、想定通りの反応を示しながら、帰っていった。

露国の密偵は、会合の準備を始める前から監視していて、会合が5分前に取止めとした後も、片付けが終わって料理人達が帰っていく迄、監視をしていた。

米国の密偵は、会合が始まる時刻に来て、中止となったことを知って、そのまま帰っていった。

4か国の密偵は、全員、日本人であることが判明し、吉次以外にも情報屋の手先となっている日本人が多い事に、藤神は衝撃を受けた。


4国の密偵を尾行していき、指示をしている者を確認していった。情報を仲介している者である。

だが、その仲介者を監視するということは、行わないことにした。今回の作戦が作り物である事が発覚されてしまうというが無い様にするためである。

噂による情報操作を今後も活用し続けなくてはならないのであるから、仲介者を監視することが判明すると、利用できなくなる危険がある。


そういった情報は、やはり文治が分析し、結果を文書にして纏められた。その文書は、實小路によって議員会館で関係者に伝えられた。

二度三度と纏めの内容が整ってくると、情報屋が浮かび上がってくる。情報屋は一人では無く、数名の組織である。

4国が個別に、覇権を争っている様に見えて、実際には仏露が清国や高麗を支配しようと手を組んでいて、米英は、それを阻止しようとしている事も判明した。

ただ、琉球を狙う事については、英仏米が競合している。露国だけは、高麗を狙う事に専念している。


米国は大統領選挙が始まって、手薄になっている事も有り、目立つのは英仏露の暗躍である。

洋行する米国での調査する項目は纏まっていたが、それに加えて米英が手を組んでいる事を解消させる活動をする事が決めた。正太郎を頼む事が少なくないが、不可能では無いと判断された。


神崎は独自の交友関係を使って、仏国の有力者を説得し、清国侵攻を諦めさせる動きを取っていた。英国が入ってない南国を西へ向かわせる様にさせていた。

多羅尾は、猛反対したが、亜細亜人同士が、英仏の代理戦争する事を避ける為と説得され渋々引き下がった。


英仏露、そして米国が、どの様な情報を集めているのか、そして、戦略が何であるのかが見えてきて、その対処をする事ができる様になって、米国で要人達と何を交渉するのか、最低限の確約をする為に、必要と思われる交渉材料を整える準備も行われていった。


出発迄の二か月間は、直ぐに過ぎていった。


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