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のぞきみさん。  作者: ましゅ麻呂
2章、アルバイト、始めました。
6/19

6日目、またこいつ。

今日は寒気がしない。


それもそのはずだ。

自分は今学校に来ている。

のぞきみさんとは違う高校に入学した。

でないと体がもたない。

精神的に休めない。


「どーよ最近彼女さんとは。」


こいつが3話に出てきたアイツだ。

名前は確か、


「ちょっとー!この友人さまの言葉無視かよ!」


あ、そうだ、友人って書いて『ゆうと』だったな、確か。


「ごめんごめん、名前忘れてた。」


てへぺろぽーずをする。

友人が机を叩いて立ち上がった。


「は?もういいわ!絶交だわ!」


「勝手にしろー。」


そういって教室を走って老化へ出ていってしまった。

まあ、しばらくすれば


「ちょっと!なんで追いかけてくれないのよぉ!!!」


なんでオネエ口調なんだよ。

てかもうこのくだり飽きてきたんだが。

中二の頃から始まったこのノリ。

それから毎日欠かさずこのノリだ。

周りの人の目はひどく呆れ返っている。

気づけ。


「で、で、で、ほんとにどうなってんの!?」


友人は席に小走りで戻りながら尋ねた。


「まあ、先日、一緒にお食事を。」


友人はブフーと吹き出した。

そして1度大きく深呼吸して



「宙に彼女がでーきたぞー!!!」



前言撤回。

こいつといる時も精神的に休まんねえわ。

帰れ。


取り敢えずグーでパンチを御見舞してやってこの場をやり過ごした。





「何もグーで殴ることないじゃないかよおー。」


友人は口を尖らせてぶーぶー言っている。

そいつの頬は赤く腫れていた。

わー、痛そー。


ん、この感覚は?

もしかすると?


「なんか寒気がする。」


「風邪ひいたの!?ざまあ!!人を殴ったりぶふぉぉぉああああ!!!」


しまった、自分の右手が勝手にー。

左頬を殴ったら右頬も殴れみたいな言葉があった気がする。

その言葉のせいだきっと。

友人はその場に倒れ込んだ。ちーん。



てか、見つけた。

目が合ったな。

あたふたしてまた隠れたな。


「なんで毎回毎回いるんだー?」


木から引っ剥がして襟を掴む。

ぶらーんと猫のように丸まるのぞきみさん。


キュキュキュ

『は、はろー(;^ω^)』


「宙とのデートは楽しかあぎゃああああ!!!」


こんなところに丁度いい踏み台が。

のぞきみさんはジタバタしてなんとか逃げ出した。


キュキュキュ

『私アルバイト始めたんだ(^ω^)』


これは初耳だ。


「どこで?」


キュキュキュ

『この間行ったカフェ』


「えー!!!やっぱりデートにいったあああああい!!!」


「まじでか!これからバイト?」


なんか空耳が聞こえたような。

気のせいかな。


キュキュキュ

『そーだよ!行こう!』


え、なんか、え?

一緒に行く感じになってる?

ほんと、しょうがないな。

てか、のぞきみさん喋らないんじゃ・・・・・・?




「仕方ないな、行こう。」




素直になれない。

それでものぞきみさんは優しい。

だから甘えてしまう。


「やっぱり付き合ってんじゃん!!!」


これからもこんな関係が続くのだろうか。

だとしたら嬉しい、かもしれない。


「ちょっと!!!置いていかないで!!!」


そしてまたあの暖かい空間に行けるのも楽しみだ。

はやくのぞきみさんのアルバイト姿みたいな。







「放置プレイが1番傷つく!!!」




友人はヨイショと立ち上がった。


「まじかよー。待ってくれよー!!!」



今日も寒気がする。(友人のせいで)

「なんでお前も来てるんだよ。」


「だって、私達付き合ってあぎゃあああ!!!」

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