表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

数字の疑問

数字の疑問(5)

作者: 酒井順

ある脳の中に先生と生徒がいた。

生徒は、疑問を持つ質問する者だった。

先生は、質問に対する答えを探す者だった。


 生徒の名は、「疑問(Q)」と言った。

 先生の名は、「考察(S)」と言った。



第1話 ちょっとだけ


Q「今日は、今までの纏めですよね」

S「ちょっとだけ、待って。

  昨日の空回りが悔しくて」

Q「じゃぁ。

  1話だけですよ」

S「は~い。

  0<L<1、1<Bとしたよね。

  前回のDeepness(D)とLは同じじゃない?

  方向が違うだけで、中身は一緒じゃない?」

Q「あれっ。

  …

  同じだ

  でも、(D)は連続していない。

  けど、Lをばらばらにすれば、中身は一緒だ」

S「実数の事を数直線として現わすよね。

  僕達も0とLを数直線上のただの通過点だと思っていたよね?

  でも、0とLは、Bと異質だと思っているよね?

  僕ね、ちょっと調べて見たんだ。

  自然数についてだけど。

  自然数は、0が始まりだとする人と、1が始まりだという人がいるのだって。

  整数については、後からね。

  負が入ってくると考察が、集中できなくなるから。

  0とLが異質だと思っている僕達は、当然1が始まりだと考えるよね」

Q「それで、どうしたいの?」

S「その前に、聞きかじりになるけど、自然数を定義しておこう。

  公理らしいけど、未だよく分からないから定義にしておこう。

①自然数1が存在する。

②任意の自然数aには、後者(Successor)の自然数が存在する。

これを、後者=Suc(a)=a+1とする。

③異なる自然数は、異なる後者を持つ。

④1より前の自然数は、存在しない。

⑤①②③④を満たせば、全ての自然数は、その性質を満たす」

Q「いいよ。

  そう言っている人がいて、先生も賛成なのでしょ?」

S「その通り」

Q「ならば、僕の疑問は、先生がどうしたいのか?

  かな?」

S「よくぞ、聞いてくれた。

  でも、1話だけじゃ、終わらない」

Q「追加を許可します」



第2話 実数


S「有難う」

Q「いいから、続けて」

S「うん。

  実数を2つの部分集合の積と考えたいのだ。

  待って。

  積は拙い。

  実体が分からないのに、演算方法を決めるのは愚かだ。

  積じゃなく、取り敢えず、演算(?)としておこう」

Q「2つの部分集合は何?」

S「1つは、自然数。これをNと呼ぶらしい。

  1つは、0かL。

  実数の小数点より上は、N。

  下は、0かL。

  実数のサイズは、Nが決める。

  奥行きは、0かLが決める。

  つまり、実数は、N+LかN+0で表現できる。

  拙い、N+0の0が無限に続いたら、(C)が起きるかもしれない。

  自然数の数だけ、数直線が出来る」

Q「もっと問題があるよ。

  数直線上の0とLは、消えるの?

  数直線が連続しなくなっちゃうね。

  それに、実数を考えたのなら負の事も考えないといけなくない?」

S「いかん。

  墓穴を掘っている。

  空回りの次は、墓穴か?

  次は、何が待っているのだ?」

Q「先生。

  初心!

  僕は、疑問!」

S「そうか。

  僕は、考察!

  答えは、誰かが見つけてくれる。

  あれっ、墓穴の次は他力本願か」



第3話 纏め


Q「先生。

  先生の好きな格言?は何でした?」

S「うん。

  いろいろ、あるけど…

  こういう時は…

  考えて分かる事は、とことん考える。

  考えても分からない事は、とことん試す」

Q「先生は、それを実践中じゃないの?」

S「そうか。

  今は、考察を試していると考えればいいのだ。

  これって、自己満足?

  …

  気を取り直して、纏めをしよう」

Q「はい。

  めげている先生は、先生らしくありませんよ」

S「問題を3つに絞ろう。

  1つは、LBの問題。

  1つは、集合の問題。

  1つは、ゼロの問題。

  最初と次の問題は、穴が深くなるだけだから今日は勘弁して。

  ゼロの問題は、機能と状態まで話したよね。

  機能は、(C)(F-)(F+)だったよね。

  状態は、XX,X-,X+,-X,--,-+,+X,+-,++の9つだったよね。

  初期状態をXXとしたよね。

  XXから、機能と演算を使って9つの状態に遷移させようとしてたよね。

  そして、演算は加算と乗算しかないとしたよね。

  …

  いかん。

  乗算から除算を思い出した。

  除算から逆数を思い出した。

  LBは、逆数関係があるのだった。

  目眩がしてきた」

Q「先生。

  今日は、もう休んだら。

  誰も先生の事を素直じゃないとか、

  ひねくれ者だとか、思っていないから」

S「…」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ