数字の疑問(5)
ある脳の中に先生と生徒がいた。
生徒は、疑問を持つ質問する者だった。
先生は、質問に対する答えを探す者だった。
生徒の名は、「疑問(Q)」と言った。
先生の名は、「考察(S)」と言った。
第1話 ちょっとだけ
Q「今日は、今までの纏めですよね」
S「ちょっとだけ、待って。
昨日の空回りが悔しくて」
Q「じゃぁ。
1話だけですよ」
S「は~い。
0<L<1、1<Bとしたよね。
前回のDeepness(D)とLは同じじゃない?
方向が違うだけで、中身は一緒じゃない?」
Q「あれっ。
…
同じだ
でも、(D)は連続していない。
けど、Lをばらばらにすれば、中身は一緒だ」
S「実数の事を数直線として現わすよね。
僕達も0とLを数直線上のただの通過点だと思っていたよね?
でも、0とLは、Bと異質だと思っているよね?
僕ね、ちょっと調べて見たんだ。
自然数についてだけど。
自然数は、0が始まりだとする人と、1が始まりだという人がいるのだって。
整数については、後からね。
負が入ってくると考察が、集中できなくなるから。
0とLが異質だと思っている僕達は、当然1が始まりだと考えるよね」
Q「それで、どうしたいの?」
S「その前に、聞きかじりになるけど、自然数を定義しておこう。
公理らしいけど、未だよく分からないから定義にしておこう。
①自然数1が存在する。
②任意の自然数aには、後者(Successor)の自然数が存在する。
これを、後者=Suc(a)=a+1とする。
③異なる自然数は、異なる後者を持つ。
④1より前の自然数は、存在しない。
⑤①②③④を満たせば、全ての自然数は、その性質を満たす」
Q「いいよ。
そう言っている人がいて、先生も賛成なのでしょ?」
S「その通り」
Q「ならば、僕の疑問は、先生がどうしたいのか?
かな?」
S「よくぞ、聞いてくれた。
でも、1話だけじゃ、終わらない」
Q「追加を許可します」
第2話 実数
S「有難う」
Q「いいから、続けて」
S「うん。
実数を2つの部分集合の積と考えたいのだ。
待って。
積は拙い。
実体が分からないのに、演算方法を決めるのは愚かだ。
積じゃなく、取り敢えず、演算(?)としておこう」
Q「2つの部分集合は何?」
S「1つは、自然数。これをNと呼ぶらしい。
1つは、0かL。
実数の小数点より上は、N。
下は、0かL。
実数のサイズは、Nが決める。
奥行きは、0かLが決める。
つまり、実数は、N+LかN+0で表現できる。
拙い、N+0の0が無限に続いたら、(C)が起きるかもしれない。
自然数の数だけ、数直線が出来る」
Q「もっと問題があるよ。
数直線上の0とLは、消えるの?
数直線が連続しなくなっちゃうね。
それに、実数を考えたのなら負の事も考えないといけなくない?」
S「いかん。
墓穴を掘っている。
空回りの次は、墓穴か?
次は、何が待っているのだ?」
Q「先生。
初心!
僕は、疑問!」
S「そうか。
僕は、考察!
答えは、誰かが見つけてくれる。
あれっ、墓穴の次は他力本願か」
第3話 纏め
Q「先生。
先生の好きな格言?は何でした?」
S「うん。
いろいろ、あるけど…
こういう時は…
考えて分かる事は、とことん考える。
考えても分からない事は、とことん試す」
Q「先生は、それを実践中じゃないの?」
S「そうか。
今は、考察を試していると考えればいいのだ。
これって、自己満足?
…
気を取り直して、纏めをしよう」
Q「はい。
めげている先生は、先生らしくありませんよ」
S「問題を3つに絞ろう。
1つは、LBの問題。
1つは、集合の問題。
1つは、ゼロの問題。
最初と次の問題は、穴が深くなるだけだから今日は勘弁して。
ゼロの問題は、機能と状態まで話したよね。
機能は、(C)(F-)(F+)だったよね。
状態は、XX,X-,X+,-X,--,-+,+X,+-,++の9つだったよね。
初期状態をXXとしたよね。
XXから、機能と演算を使って9つの状態に遷移させようとしてたよね。
そして、演算は加算と乗算しかないとしたよね。
…
いかん。
乗算から除算を思い出した。
除算から逆数を思い出した。
LBは、逆数関係があるのだった。
目眩がしてきた」
Q「先生。
今日は、もう休んだら。
誰も先生の事を素直じゃないとか、
ひねくれ者だとか、思っていないから」
S「…」