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400年越しの願い  作者: 神船一
手術
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400年の時代差

 「十 美里」の表示を追いかけ始めて数分。一つの部屋の前に通りかかった時に表示を視界の中央にとらえる。待合スペースの中にある個室。扉のサイズからして、一人になりたい時などに使うような部屋なのだろう。”行くわよ”と言い残して立ち去っていた割に個室にいるというのはどうなのだろう・・・。しかも、扉も開く気配がないし、どうしたらいいのだろう。試しに視界に重なるように表示されている我らがリーダーの名前のところにタッチしてみる。

スッという音がしそうな滑らかさでいくつかのコマンドが表示される。その中にメッセージというものがあったので、さらにタッチする。そうすると、元の時代でもっていたケータイのメーラーを思い出す。だが、文章を入力するためのキーボードが見当たらない。今までの流れからして表示されると思っていたのだが・・・。

 そこで、うっかり忘れていたことがあった。文章を入力するためのカーソルを入れ忘れていたのだ。うっかりしていた。本文欄にタッチしてみるとカーソルが表示される。そうすると、あっという間に文章が仕上がる。俺は何も入力していないが、イメージしたことがすべて文章になっているのだ。なんという科学技術。ついに、心の中のことを具現化することができるようになるなんて。400年の時代の壁は思ったよりも大きいのかもしれない。

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