表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
400年越しの願い  作者: 神船一
移動の末にたどりつく場所
17/51

神の領域

「あなたの能力。それは……。」

緊張する。

「時空間の支配よ。」

は?

「え、どういう意味ですか、それ。」

「だから、時空間を支配するのよ。あなたの能力は。」

だから時間移動ができるのか。と、納得する一方。空間の方に疑問が残る。

「時間の方は理解できるんですけど、空間の方がよくわかりません。ちょっと説明を詳しくお願いします。」

美里さんはすぐには言葉を繋がない。考えているのだろうか。

「いいこと?あなたは空間を支配できるのよ。この三次元を。」

「その具体的な意味ですよ。」

「今説明中!口を挟まないで。あなたの疑問に答えてあげてるのよ。」

怒られてしまった。俺は口を真一文字に結んで、説明が終わるまで絶対に口を開かないと誓った。

「やろうと思えばあなたなら、ここにものを創造することも可能なはずよ。例えば、この部屋には机は一つしかありません。でも、あなたの能力を使えば、違う空間から物を移動させることで、この場所にもう一つ用意することも出来れば、新たに原子を生み出して創ることもできるわ。」

 なんか、めちゃくちゃな、チートな能力だ。そんなもの使いこなせるのだろうか。それだけの恵まれた能力を持ちながら、俺は何を望み、その超能力製造マシーンを作ったのだろうか。

「つまり、あなたの能力は基本的になんでもできるわけね。説明終わり!」

「どうしたら、そんな能力が使えるようになるんですか?」

「それは、今使える能力をひたすら使う事よ。」

「経験値稼ぎってことですか?」

「そうなるわね。」

「でも、発動は自分の意志でできないです。」

そこが問題なのだ。自分で自由に使えるならまだしも、こんな制約な能力から、神がかった能力に達するまで、一体どれだけの時間が必要になるのだろうか。

「安心していいわ。それについても考えてあるわ。」

そういって美里さんは、机から何かを取り出した。黒くて、長い。何かを。全身から冷や汗が噴出した。

「美里さん、それって。もしかして。」

「ん?これ、これは鞭よ。」

ですよね……。

「ついてきて頂戴。こっちに防音の部屋があるから。」

そうって彼女は立ち上がり部屋を出て行った。いたぶられることを知っていて、誰がついていくものか。

 そう心に決めて、その場から俺は動かない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ