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「や、やめてくれ……もう、来ないでくれ……。」
「あは……何、言ってるんだ?そんなにおびえてどうした?」
静かに愛しい彼へと近づいた。
「も、もう、勘弁してくれ!」
「勘弁してくれ?おかしなことをいう。私はお前を好きだといっただけだ。何故逃げる?」
「や、やめてくれ!!」
ひたすらにおびえる彼に近づき、ふと考え直した。
「そうだな、お前は悪くない……悪いのは、その、逃げようとする手足だな?」
にこりと笑ってもう逃げられないように太い釘で手足を打ち付ける。
「ぎゃぁぁああああああ!!!」
「大丈夫、恐れることはない!私はお前のすべてが好きだ。もちろん、悲鳴も、声も、何もかも……な?」
そっと顔によって、キスをする。
何故、震えている?
寒いのか?
「よし、そんなに寒いなら仕方あるまい!私の上着をかしてやろう!」
彼は、誰にも渡さない。
絶対に。
私だけのものだ。
何度も何度もキスを重ね、「ずっと一緒だからな?」とつぶやいた。