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困ったことに私の彼氏は浮気癖がひどいのです。
涙で目を真っ赤に腫らしながら、今日も帰ってくるかも分からない彼氏を待ち続けます。
ほらね、今日も帰ってこない……。
もう、時計の針はとっくに深夜の12時をまわって、4時になっていた。
女と見れば見境なく手を出す人。
それでも、私にはあなたしかいないの……ねぇ、一人にしないで……。
お願い、もう……一人にしないで……。
なんでもするわ……。
あなたのためなら何でもするから、お願いよ、そばにいて……。
私の必死の願いが通じたのか、今日は彼が家にいます。
「今日はカレーよ。あなた、すきでしょう?」
「……。」
彼は一言も発しません。
「じゃあ、明日の朝はハンバーグとから揚げね?」
照れているのでしょうか、うなだれたまま動こうとしないのです。
「ねぇ、もう、私を一人にしないわよね……?」
彼は小さく頷きました。
私が、触れたことにまるで反応するように、頷きました。
「嬉しいっ!あら、大変……体が冷たいわね……今、毛布を持ってくるわね。」
彼が動くことはありません。
それでももう、私が一人になることは一生なくなったのです。