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ヤンデレ―短編集―  作者: 空十色
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4

困ったことに私の彼氏は浮気癖がひどいのです。

涙で目を真っ赤に腫らしながら、今日も帰ってくるかも分からない彼氏を待ち続けます。

ほらね、今日も帰ってこない……。

もう、時計の針はとっくに深夜の12時をまわって、4時になっていた。

女と見れば見境なく手を出す人。

それでも、私にはあなたしかいないの……ねぇ、一人にしないで……。

お願い、もう……一人にしないで……。

なんでもするわ……。

あなたのためなら何でもするから、お願いよ、そばにいて……。

私の必死の願いが通じたのか、今日は彼が家にいます。

「今日はカレーよ。あなた、すきでしょう?」

「……。」

彼は一言も発しません。

「じゃあ、明日の朝はハンバーグとから揚げね?」

照れているのでしょうか、うなだれたまま動こうとしないのです。

「ねぇ、もう、私を一人にしないわよね……?」

彼は小さく頷きました。

私が、触れたことにまるで反応するように、頷きました。

「嬉しいっ!あら、大変……体が冷たいわね……今、毛布を持ってくるわね。」

彼が動くことはありません。

それでももう、私が一人になることは一生なくなったのです。



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