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ねぇ、いつまで我慢してればいいの……?
君が好きなのはうちでしょ?
どうしてその女と一緒にいるの?
「……え?あ、キョウカさん……?」
「……キョウカ……もう何度も言ってるじゃないか……うちに来ないでくれ……いい加減にしてくれないと警察呼ぶぞ。」
「どうして……?うち、ケイちゃんいないと生きていけないの……なのに、どうして?どうしてうちじゃダメなの?何がいけないの?絶対その人よりうちのほうがケイちゃんのこと愛してるのにっ!!」
「……ナツカ、行こう……。」
「……待って。ごめんね、キョウカさん……でも、でもねあたしも、キョウカさんに負けないくらい……ううん、もっと強い気持ちで、ケイのこと、好きなんだ。だからもう、キョウカさんの脅しみたいな行動に、屈したりしないから。」
「……そう……うち、絶対ケイちゃんと、ナツカさんは幸せになれないと思う……だって、うちが存在し続ける限り、うちはケイちゃんを欲するのだから……ケイちゃんがいなきゃ、生きていけないんだから……。」
ふらりと階段の手すりの方へと近寄った。
「え?ねぇ、まって、あぶな……。」
うちは伸ばされたナツカさんの手をとらずに、10階の階段から、落ちた。
「ッ……キャァァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
落ちていくうちを見て、ナツカさんは、叫んでいた。
サヨナラ……愛しい人……。