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ヤンデレ―短編集―  作者: 空十色
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3

ねぇ、いつまで我慢してればいいの……?

君が好きなのはうちでしょ?

どうしてその女と一緒にいるの?

「……え?あ、キョウカさん……?」

「……キョウカ……もう何度も言ってるじゃないか……うちに来ないでくれ……いい加減にしてくれないと警察呼ぶぞ。」

「どうして……?うち、ケイちゃんいないと生きていけないの……なのに、どうして?どうしてうちじゃダメなの?何がいけないの?絶対その人よりうちのほうがケイちゃんのこと愛してるのにっ!!」

「……ナツカ、行こう……。」

「……待って。ごめんね、キョウカさん……でも、でもねあたしも、キョウカさんに負けないくらい……ううん、もっと強い気持ちで、ケイのこと、好きなんだ。だからもう、キョウカさんの脅しみたいな行動に、屈したりしないから。」

「……そう……うち、絶対ケイちゃんと、ナツカさんは幸せになれないと思う……だって、うちが存在し続ける限り、うちはケイちゃんを欲するのだから……ケイちゃんがいなきゃ、生きていけないんだから……。」

ふらりと階段の手すりの方へと近寄った。

「え?ねぇ、まって、あぶな……。」

うちは伸ばされたナツカさんの手をとらずに、10階の階段から、落ちた。

「ッ……キャァァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

落ちていくうちを見て、ナツカさんは、叫んでいた。


サヨナラ……愛しい人……。


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