1941年 各国国力推計
列強各国国力推計並ビニ戦略的情勢分析(一九四一年・開戦前夜版)
作成: 総力戦研究所 第四分析班
日時: 昭和16年(1941年)11月
対象: 日・米・蘇(ソ連)・英・独・伊・仏
1. 総合国力指数(1941年現在)
米国(1929年のピーク時)を「100」とした場合の、各国の**「現在発揮しうる実質国力」**の比較。
(※括弧内は、現時点での潜在生産能力・最大動員時)
――――――
1. 米国 120 (250) 【激怒せし超大国】
パナマ運河での拿捕事件と日本の経済圏拡大に恐怖と激怒を覚え、ルーズベルト政権下で「両洋艦隊法」が成立。軍需産業が完全稼働を開始し、恐慌から完全に脱却。潜在能力は依然として他を圧倒している。
2. 日本 110 (120) 【完成された要塞帝国】
「円ブロック」の完全稼働と、MBF・STEL等の規格化・量産化により、国力は極限まで最適化された。ただし、これ以上の伸びしろ(潜在能力)は少なく、現在の「110」という数値は、共栄圏のシーレーンが100%機能している状態でのみ維持される【綱渡りの頂点】である。
3. 独逸 85 (95) 【欧州の鋼鉄神】
中欧同盟を完全に掌握し、日本の技術(工作機械等)を自国の重工業力で昇華。フランスを事実上無力化し、欧州大陸の覇者として君臨。しかし、日本の資源供給(STEL船団)への依存度は極めて高い。
4. 蘇連 60 (80) 【凍てついた巨熊】
冬戦争での大出血と、極東及び欧州(独逸)の分厚い壁に阻まれ、戦略的引き籠もり状態。重工業力は健在だが、米英と結託して日独への復讐の機会を虎視眈々と狙っている。
5. 英国 40 (45) 【孤立せる島国】
地中海をイタリアに塞がれ、頼みのオーストラリア・ニュージーランドも日本の引力と内戦で崩壊寸前。米国の支援のみが命綱。
6. 伊太利 45 (45) 【地中海の関所】
日独の強大な軍事力と経済力を背景に、スエズ〜地中海ルートを完全掌握。しかし自国の基礎工業力は限界に達しており、日米開戦となれば英海軍との正面衝突という最大の試練を迎える。
7. 仏蘭 15 (20) 【死に体】
国内の深刻な政治分裂とドイツの圧力により、列強からの脱落が確定。
――――――
2. 大日本帝国・軍事力推移(1935年 → 1941年)
総力戦研究所の提言「海から空と電磁波へ」を完璧に実行し、艦艇のブロック工法と先行艤装を極めた結果、帝国海軍の航空打撃力は異常な膨張を遂げた。
【帝国海軍 航空母艦戦力(1941年11月現在)】
* 超大型正規空母 4隻(蒼龍・飛龍・白龍・黒龍)
* 条約明けと同時に建造された「翔鶴型」相当の化け物。MBF飛行甲板と油圧カタパルトを装備し、この4隻だけで約400機の艦載機を投射可能。
* 大型正規空母 2隻(天城型 2隻)
* 巡洋戦艦からの改装空母。強力な打撃力を持つ機動部隊の古参。
* 中型空母 1隻(鳳翔 1万1千2百トン)
* 初期型から大規模改修を受け、航空機運用の母型として機能。
* 軽空母 12隻(大鷹型/鳳翔量産型)
* 1935年に建造中だった6隻が完全就役。ブロック工法の恩恵により、さらに追加量産され、合計12隻が稼働。主にシーレーン護衛と対潜哨戒の要。
* 強襲揚陸艦(特1等輸送艦) 15隻以上
* 航空機10機と装甲車両を運用可能。豪州や南洋の島々へ、数時間で電撃的な上陸作戦を遂行する「動く橋頭堡」。
* 【極秘】須号第一〇〇型潜水艦
* 水上排水量3,500トン超、特殊攻撃機を搭載。パナマ運河(米国の心臓)を破壊するためだけに建造された戦略兵器。
【航空・電子戦力】
* 搭乗員: 9,000名以上(実戦レベルの練度を維持)。
* 電磁波網: 南洋諸島(トラック等)に長距離電探群が完成。敵艦隊の接近を数百キロ先から探知し、アウトレンジから航空機で漸減する「絶対防衛システム」が稼働中。
3. 分野別「戦略係数」比較(1941年)
日本を100とした場合の、米国の比率(※開戦前夜の最終比較)
* 鉄鋼生産: 100 対 250
* 米国の猛追が始まったが、日本は韃漢国(満州)の完全稼働と、MBFによる徹底した「鉄の節約」により、兵器生産における実質的なハンデをほぼ無効化している。
* 石油確保: 100 対 300
* 米国による全面禁輸が発動されたが、ペルシア(イラン)や蘭印(裏取引)からの独自ルートと、国内に建造したMBF製の巨大備蓄タンクにより、**「全力戦闘で約3年分」**の備蓄を確保。
* 造船能力: 100 対 150
* 米国の「両洋艦隊法」による異常な建艦ラッシュが開始。しかし、日本も電気溶接とブロック工法で対抗しており、開戦後1〜2年は互角の艦艇補充が可能。
* 電子・論理制御(情報戦): 100 対 40
* 日本の絶対的優位領域。 レーダー連動の対空射撃システム、自動照準器、シーケンサーによる工場と兵站の自動化において、米国は未だ日本の背中を追っている状態。
4. 大東亜共栄圏・同盟諸国の最終情勢(1941年)
* 広蒼国(南中国)&シャム(タイ)&ペルシア&シホテルーシ&エチオピア&韃漢:
* 「日本のシーレーンが死ねば、我々も死ぬ」という【一蓮托生】の事実を完全に理解。日本の対米英開戦と同時に、一切の躊躇なく「連合国への宣戦布告」を行う手はずが整っている。
* ニュージーランド(熱戦の震源地):
* 親日の北島(マオリ・新政府)と、親米英の南島(白人保守層)による内戦が激化。この海域で日本の民間船が米国潜水艦に撃沈されたことが、今回の「世界大戦」の直接的な開戦事由となった。
* オーストラリア(恐怖の沈黙):
* 自国の経済が日本の羊毛・鉄鉱石買い付け(円ブロック)に完全依存しているため、イギリスの参戦要求にもかかわらず「身動きが取れない」状態。日本の強襲揚陸艦の群れを前に、キャンベラ政府は恐怖のあまり中立的態度を維持せざるを得ない。
総力戦研究所の最終結論:「砂時計は反転した」
米国という巨人の潜在能力(250)は、計算上、我が国の国力を最終的に圧殺するに足るものです。あと2年も放置すれば、太平洋は米国の新鋭艦で埋め尽くされます。
しかし、帝国はこの6年間で、考えうるすべての『備え』を完了しました。
今、この1941年末というタイミングにおいてのみ、我が国は「実質国力110 対 米国120」という、ほぼ互角、局地戦においては圧倒的に優位な状況で殴りかかることができます。
戦略的勝利条件は以下の通りです。
* 第一撃による太平洋艦隊の無力化(真珠湾の破壊)。
* 須号潜水艦による「パナマ運河の雪隠詰め(水門破壊)」。
* 大西洋における米艦隊の回航を半年以上遅延させ、その間にドイツ・Uボート艦隊に米国の輸送船団を徹底的に食い破らせる(日独の完全なる連携)。
* この「空白の半年」の間に、南太平洋からインド洋に至る資源地帯を完全に制圧し、突破不可能な「電磁波と航空機の壁(絶対国防圏)」を構築する。
サイの目は投げられました。
我々はもはや「持たざる国」ではありません。最強の矛(四頭の竜)と最強の盾(MBFと電探)、そして巨大な経済ブロックを両手に持った「異能の大帝国」として、この地球という盤面をひっくり返す時が来たのです。
(一九四一年・開戦前夜版 推計 完)
《b》大日本帝国 全軍戦力推計(一九四一年十二月・開戦時)《/b》
作成: 総合戦略分析局(旧・第四分析班)
対象: 帝国陸海軍および後方兵站・生産機構の総合戦力
本推計は、一九四一年十二月の開戦時において、大日本帝国が太平洋およびユーラシア大陸全域で発揮しうる物理的戦力の総量を、前方展開部隊から後方支援機構に至るまで定量化したものである。泥沼の大陸打通作戦(史実の日中戦争)を回避し、莫大な資本を技術革新とインフラに集中投下した結果、全軍の完全な機械化およびシステム化が完了している。
一、 総動員人員(概数)
* 現役総兵力: 約 320万 名(陸軍 180万、海軍 90万、航空部隊 50万)
* 第一・第二予備役: 約 250万 名(即時動員可能、訓練済)
* 後方兵站・軍需産業従事者: 約 1,200万 名(共栄圏内の外国人労働力を含む)
* 特記事項: 電子制御の導入による工場の自動化、および重機による港湾・土木作業の機械化により、前線への兵力抽出率が史実より極めて高い。
二、 海上戦力(帝国海軍および海上保安庁)
水上戦闘艦艇の総トン数は約220万トンに達し、世界最大の航空打撃力と、最も強固なシーレーン防衛網を構築している。
【第一線・打撃戦力】
* 航空母艦: 19 隻
* 大型正規空母(蒼龍型)4隻、大型(天城型)2隻、中型(鳳翔改)1隻、量産型軽空母(大鷹型)12隻。
* 戦艦: 13隻
* 全艦が高速化および防空城郭化への改装を完了(金剛・伊勢・長門型等)。最新鋭の超大型戦艦(大和型)の初期稼働を含む。
* 重・軽巡洋艦: 約 50 隻
* 水雷戦隊の旗艦、および艦隊防空・電波探信のネットワークノードとして機能。
* 一等・二等駆逐艦: 約 200 隻
* ブロック工法により爆発的に量産された二等駆逐艦(対潜特化型)が、全航路に展開。
【第二線・侵攻および特殊戦力】
* 強襲揚陸艦(特一等輸送艦): 15 隻以上
* 装甲車両と航空機10機を同時運用し、敵前上陸を数時間で完了させる海洋機動部隊の要。
* 潜水艦: 約 100 隻
* 長距離哨戒型、および戦略目標(パナマ運河等)破壊用の超大型潜水空母(須号第一〇〇型)を含む。
【後方・護衛戦力】
* 海上保安庁(標準型巡視船): 約 350 隻
* 潜水艦用ディーゼルを流用した量産型。機雷敷設、対潜哨戒、近海輸送船団の護衛を完全に肩代わりし、海軍主力艦を前線に集中させる。
三、 航空戦力(陸海軍航空部隊)
空の打撃力こそが本戦争の勝敗を分けるというドクトリンに基づき、機種の統合と搭乗員の量産体制が敷かれている。
【作戦機総数】
* 第一線機: 約 6,500 機
* 第二線・予備・練習機: 約 4,000 機
* 合計: 約 10,500 機
【機体構成と技術】
* 艦上戦闘機・局地戦闘機: MBF(特級硬化繊維素材)の多用による軽量化と、落下増槽の標準装備により、全機が2,000キロ以上の長大な航続距離を持つ。
* 一式陸上攻撃機・重爆撃機: 電波探信儀と自動操縦装置を搭載。フィリピンやシンガポールの敵基地に対する、夜間および悪天候下での精密爆撃能力を保有。
* 特殊機: 電波妨害専用機、および対潜哨戒用の磁気探知機搭載機が実戦配備済。
【搭乗員生産システム】
* 年間パイロット輩出数: 約 9,000 名
* 豊富な航空燃料(ペルシアおよび蘭印からの裏取引)と、教練機材の規格化により、属人的な「職人芸」を排し、編隊戦闘と計器飛行に熟練した「規格化された戦闘員」を工場生産的に前線へ供給し続ける。
四、 陸上戦力(帝国陸軍)
兵力の無駄な分散(大陸でのゲリラ戦等)を避け、装備の近代化と火力の向上に全予算を注ぎ込んだ「極端に重武装化された陸軍」。
【編制と装備】
* 機甲(戦車)師団: 4 師団
* 主砲口径を拡大し、高出力ディーゼルを搭載した新型中戦車を主力とする。装甲板にはMBFの複合材が使用され、軽量かつ耐弾性が高い。
* 機械化歩兵師団: 12 師団
* 徒歩行軍を廃止。全兵員が装甲牽引車、あるいは自動貨車に搭乗して移動する。
* 歩兵の個人装備:
* 分隊の主力火器は「昭和〇九年式自動小銃」に完全統一。分隊に2名の「大正一五年式小銃(狙撃眼鏡付)」を持つ選抜射手を配置。
* 全歩兵がMBF製の防弾胸甲を標準装備。榴散弾や拳銃弾に対する生存率が史実の数倍に達する。
【後方・兵站部隊】
* 鉄道連隊および架橋部隊: 弾丸列車(標準軌)の敷設ノウハウを持つ工兵部隊が、占領地のインフラを数週間で日本の規格(円ブロック)に接続し直す能力を持つ。
五、 後方兵站・生産機構(真の戦争遂行能力)
軍艦や航空機を動かすための「血液」たるロジスティクス。ここが本帝国における最大の強みである。
* 民間輸送船団: 総トン数 約 1,200万 トン
* 史実の倍以上の輸送船腹を保有。全船がSTEL機関による高速航行(18〜20ノット)が可能であり、米潜水艦の追撃を振り切る。
* 生産インフラ(韃漢国および広蒼国):
* 日本本土が万が一空襲を受けても、満州(韃漢国)の巨大プラント群のみで戦車と航空機の生産ラインが維持可能。南中国(広蒼国)からのレアメタル供給路も完全防備。
* 資源備蓄:
* MBF製の巨大地下タンク群に、平時消費量で約5年分、全力戦闘時で約3年分の石油・重油を完全備蓄済。
【総括】
一九四一年十二月時点の大日本帝国軍は、単なる「武力の集合体」ではない。
インフラ整備、資源調達、兵器生産、そして実戦部隊の運用に至るまで、すべてのプロセスが電子制御と合理主義によって結び付けられた**「自己完結型の巨大な破壊システム」**である。
この無傷にして完全武装状態の軍事力が、計画された日時に、太平洋および東南アジアの全域に向けて一斉に解放される。




