20131006ウォーロボット
ロボット
2013年10月06日14:39
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世界最速で“走る”四足ロボ『WildCat』が公開
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=85&from=diary&id=2602985
軍事が技術を進歩させる面を持つことは仕方ないのだが、またSFの世界でもありきたりなことではあるのだが、現実の戦争にロボット兵が登場する未来だけは、実現してほしくないなと思います。
そこまでして人命を奪う必要が本当にあるのかと。
ましてロボットは技術なのだから、進んだ技術もあれば遅れた技術もあるのは当然で、例えばアメリカのロボットは民間人と兵士を区別して抵抗する兵隊だけを鎮圧するものであったとしても、別の国のロボットにはそんな高度なセンサーは使われず、無差別に周囲の人間を攻撃するだけの物になる、なんて可能性は十分にある。
今日日の戦争てのは元々が、資源と工業力に優る方が勝つようになっているのであって、そもそもこんなロボット兵を開発できるような国は、旧来の兵器で戦っても負けることはない。
生身の兵士の犠牲を少なくするために、ロボット兵を用いるというのは間違った考え方だと思います。
旧日本軍が開発した国産の戦車は、エンジン周りや外観などは洗練されていたそうですが、肝心の攻撃と防御の面で弱く、いわば雑な造りであった諸外国の戦車の前に連戦連敗だったそうで。
戦場での経験を元に改良を加える場合でも、日本軍は設計から見直して開発費用を掛け、それなりに見栄えのする状態に仕上げていくのに対して、アメリカなどは必要十分にして最低限の追加パーツを取り付けるだけだったにも関わらず、その実効の性能においては日本の改良よりずっと上だったのだとか。
もっとも、戦争が終わり平和の時代になってからは、戦時中に培った技術が日本の工業発展の土台となったそうですが、とにかく戦時下においては超大国のアメリカでさえ、コスト削減と効率性最優先の兵器を採用するのは当たり前の事だった訳です。
最先端の技術を駆使して、ロボットを開発するのは良いとしても、ひとたびそれが戦争に実用されれば、プロトタイプが備えていた細やかな部分は省略され、戦場での必要最低限の機能を与えられた後発機が主流になっていくのは確実です。
ましてや、後から技術開発を進めていく国では、先進国の作った精密な機構を簡略化して、粗製乱造ともいえるロボット兵を用いたり売り込んだりするところが必ず現れるでしょう。この辺りは核兵器や化学兵器と変わらない。
今の時代、問題になっているのは超大国が持つ核兵器ではなく、小国やテロ集団がそれらを所有していることの危険性なのであり、同様の危険性が容易に想像される以上、ロボット兵の開発と実装は、なんとしても避けなければならない事だと考えます。
仮に先進国が精密なロボット兵を製造し、戦時下においても性能や品質を一切低下させることなく、完璧に制御運用できたとしても、それにより被害を受けた国や集団にとっては、ロボットが人を殺傷したという事実だけが重要視されるに違いなく、そうなれば彼らが劣化版のロボットを開発することも、またロボット先進国に対して今以上の苛烈さで報復を企てることも、制止する術がなくなってしまう。泥沼の殲滅戦が始まります。
映画のような機械の反乱など起こるまでもなく、人類の社会は滅亡に向かう可能性が極めて高い。
ロボットを用いて戦争をするということは、ある意味において悪魔や怪物を使役するようなもの。
そのような行いが善悪どちらに評価されるものかは、世界中の誰が考えても分かることでしょう。
その怪物は、核兵器のように強大ではないかもしれない。しかしその怪物は、人間でもなく血の通った生物ですらない。
人命救助や惑星探査に用いるならともかく、争い事にその力を使えば、使役した人間の悪は絶対的なものとなります。その悪を、いま世界で最も力ある勢力の者達が、積極的に行おうとしている。大局的に見れば、これはどんなテロ集団より、テロ支援国家と呼ばれる国々より、危険なことと言わねばなりません。日本はいま、確実にその勢力の「側」にいる。食い止められるものならば、この流れを食い止め、別の道を選ぶ義務があるからです。
日進月歩に技術は進み、人の心は置いていかれる。
スカイネットの反乱とは、あるいはその暗喩であったのかもしれないなと近頃。




