20160814追想3.11
追想3.11
2016年08月14日03:52
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■尽きぬ不安の中、再稼働 伊方3号機、9月にも営業運転
(朝日新聞デジタル - 08月12日 20:50)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4140898
東日本大震災に伴う福島原発の爆発の後、東京の大企業の役員室には、福島を中心に50㎞、100㎞、200㎞と同心円が幾重にも示された異様な日本地図が掲示されていた。
政府からの節電の指示を受け、各企業は蛍光灯の取り外しと不必要な照明の消灯に努めた。
大きな会社やビルでは、専門に雇われたらしい作業員がスチールのワゴンに様々な計測器を載せて、各フロアの照度や放射線のデータを測定して回っていた。
事故後数日で東京都内の水道水から放射性物質の反応が出始め、翌日か翌々日には暫定基準値を超過するに至った。口は悪いが仕事は早かった当時の石原都知事が即座に都内の浄水場に設備の強化改善を命じ、その指示が具体的であったため、水道水からの検出は数日の後には見られなくなった。
あの頃、原発からの距離を示した日本地図を見ながら、企業の役員らは何を思っていたのだろう。
何本目かの円の内側に、自分達の暮らす街も含まれている地図を見ながら、
外国からの観光客が姿を消し、外国人社員たちは皆、母国の家族や友人から帰国するよう矢のような催促を受けていることを知りながら、
彼らの中には東北の出身者も、数多くいたに違いないのだが、出来ることは節電への協力と、自分達の組織を支えること以外に、何もなかったのではないか。
原発は人の手に余る。
5年前、それを目の当たりにしていない西日本の各地方で、次々に再稼働が決定している。
赤字、黒字という慣れ親しんだ価値観しか、人は認めることが出来ない。
西日本の原発が福島の原発と同様の事故を起こすまで、原発は人の手に余ると、実感をもって理解される日は来ないだろう。




