表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/80

第40話 新スキル創造part2④



 早速【クリエイトウォーター:魔力水】を習得し、ポーション生成の実験だ。



 まずはいつも通り薬草を刻む。


 問題はこの次。


 いつもなら、この後に【ウォーター】の魔法による水を加えた後に【ポーション生成】の魔法を使うところだけど。


 今回は、水を【魔力水】に代えて、【ポーション生成】を使わずにポーションが作れないか、試してみようと思う!



 と、その前に魔力水を観察。


 まず見た目は普通のお水と何ら変わらない。


 匂いは、

(クンクン)

 しない。


(ペロッ)

 味もしない。


 少し怖いけど、コップ1杯分丸々飲んでみる。


 おぉ!何となく身体が楽になったかも?

 もしかして、魔力水を飲むだけで、体力とかMPが回復するとか?早速ステータスを確認してみよう。


(ステータス!)

_________________


レベル60(SP98/132)


HP:23/197

MP:80/231 

攻撃力:55 

防御力:62 

攻撃魔法:55  

防御魔法:67 

俊敏性:53

幸運値:107


属性:水属性   レベル38▽

   薬学スキル レベル31▽

_________________


 あれ?何も変化してない。

 もしかして、プラシーボ効果だったのかな?



 まぁいいや。

 気を取り直して、ポーションの実験に戻る。



 今度は、さっき刻んだ薬草に魔力水を加えてみる。


 すると、刻んだ薬草の端っこからシュワシュワと泡が出てきたではないか!


 まるで、野菜を沸騰したお湯で茹でた時に出る泡のようだ。




 ただ。


 喜んだのも束の間、泡は10秒程で出なくなってしまった。


(失敗······っぽいなぁ。)


 まぁ時間が経てば変化するかもしれないので、とりあえず放置。



 ただ、この失敗、実は織り込み済み。



 本命はこっちのパターン。

 まずはさっきと同じように薬草を刻む。そして、【魔力水】を入れて、今度は薬草を煮込む!




 すると、シュワシュワの泡が、さきほどより激しく浮かんできた。また、それに反応するように、時に分裂しながらだんだんと薬草が小さくなっていく。


 先程の反応との違いに、今度は成功したんじゃない?という興奮で、レオナの5歳にしては少し小さな身体が汗ばむ。


 結局、薬草が溶けて無くなるまで、泡は出続けた。そして、緑がかった透明感のある液体だけが残った。


 いつものポーションと《同じ色》だ。


(いやいや、ほうれん草の茹で汁が黄緑色になるのと同じ原理かもしれないから、喜ぶのはまだ早いよ私)


 冷えるまでしばらく放置するとして、その間は、HPが減らないよう大人しく座って待つことにした。


(もし、もしよ、魔力水でポーションが作れるようになったら、今の生活はどう変わるのかしら?ポーション作りはエリスとか皆に頼むとして、私はその浮いたMPで薬草を育てたり、余裕があれば毎日お風呂に入ったりできるのかな?

 でも、私だけでお風呂を楽しむのも申し訳ないし······。そうだ!せっかくだし、領のみんなが使えるような、大きなお風呂を建設したらどうかな?カリンだって、お風呂を気に入ってくれてるし、確かカイルも興味ありそうだったよね。

 でも、お風呂建設よりもっとやるべきことがあるってお父様にたしなめられちゃうのかな?)


 と、色々と妄想している間にすっかり液体も冷えたので、いつも通り小瓶に移し替えた。が、「ん?いつもより少し量が少ないかも?」と思わず声が出る。


 いつもなら同じ分量で小瓶5本分作れるのだが、今回は4本と半分くらいの分量だったのだ。


(沸騰させたから少し蒸発しちゃったのかな?)


 まぁそれは仕方ないからいい。大事なことは、これが本当に《ポーション》なのかどうかだ。


 ちゃんとHPが回復するか、確認する必要がある。確認するには、実際に飲んでみるしかない。


(少し怖いけど、材料は薬草と魔力水だけなんだし、人体に悪影響が出るはずないわよ、きっと!)


 意を決して1本グビッと飲んでみる。



(あぁ〜。生き返る)


 力がみなぎる感覚。これはきっとプラシーボじゃない。


 ステータスを確認してみると、


_________________


レベル60(SP98/132)


HP:173/197

MP:80/231


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 やっぱり、HPが150回復している!


(うわっ実験成功だ!!)


 ここまで思考を巡らせてきたから頭が疲れてしまっていたのか、タガが外れて


「成功!成功!せいこう!せいこう!」


 と、何故かサルのように両手を交互に頭上にあげながら、歓喜のステップを踏んでしまった。


(アホっぽいけどそれでもいい!それだけ嬉しいんだもん!)


 と思っていた。


「レオナ様!どうかされま、し、た、、、か?」


 慌てて薬草小屋に走ってきたテオとエリスと目が合うまでは。


「あ///」



長かった新スキル創造part2も、次話(明日の夜アップ)でようやっと終わりです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ