第31話 新スキル創造part①
それから、いつもどおりポーションを作り始めた。
「エリスのお陰で、ポーション作りに集中できて助かるわ〜」
「そうですね。まぁエリスもレオナ様のお役に立てて嬉しそうですけどね」
「そうかな?そうだと嬉しいけど······」
エリスと幼なじみのテオがそう言うならそうなのかな?なんて思いながら、ポーションを作り続ける。
(下級ポーション生成!)
実は、最近いくつかの魔法は無詠唱で使えるようになった。下級ポーション生成もその一つだ。
故に無言でもくもくとポーションを作り続けると、例の声が頭の中で響いた。
《薬学スキルがレベル29にアップしました。新しいスキルを習得できます》
(よし、レベルアップだ!しかも今回はスキルも増えたみたい。部屋に戻ったら早速スキルボードを確認しておこう)
◇◆◇◆◇
本日の仕事を終え、自室に戻ってきた。
すぐにベットにダイブする。
(ふぅ。今日も疲れました〜)
「そうだ、今日のうちにスキルボードを確認しておこう」
先程薬学スキルがレベルアップしたことで、新しいスキルの習得が可能となった。
もしこのスキルが有用なものであれば、今日のうちに習得しておいて、明日朝一で練習した方がいい。
そう思い、寝る前にスキルボードを確認することにした。
(ステータス確認!)
ヴァン
まずはステータスボードを表示させる。
続いて、薬学スキル▽を押して、スキルボードを表示させる。
ヴァン
「どれどれ、基礎魔法とメインスキルには変更なし、か。となると、新たなスキルは多分サブスキルね。サブスキルは習得していないやつが多いから、1つ1つ確認していかないとなぁ」
スキルボード上に表示されているコマンドのうち、光っているのものが習得済のスキル。反対に、光っていないのは、習得可能だが、まだ習得していないスキルだ。
光っていないコマンドを1つ1つ確認していく。
「ええっと、魔力草に、麻痺なおし草に、毒消し草に、やけどなおし草に······。ん?カモミール?」
(見間違いじゃないよね?)
緊張で、心臓がバクバクと早鐘を打つ
▽薬学スキル
○サブスキル
_________________
魔力草栽培(SP0/10)
薬草(魔力回復効果)の種を蒔く
縦1メートル横0.2メートル
栽培期間15日
消費MP10
麻痺なおし草栽培(SP0/3)
薬草(麻痺軽減効果)の種を蒔く
縦1メートル横0.2メートル
栽培期間15日
消費MP2
毒消し草栽培(SP0/3)
薬草(毒軽減効果)の種を蒔く
縦1メートル横0.2メートル
栽培期間15日
消費MP2
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カモミール栽培(SP0/3)
薬草(リラックス効果)の種を蒔く
縦1メートル横0.2メートル
栽培期間15日
消費MP2
_________________
「やっぱり間違いない!カモミール栽培のスキルが増えてる!?」
(何故?偶然?)
これまでスキルボードに表示されていたのは、麻痺なおし草、毒消し草、やけどなおし草とか、状態異常回復系ばっかりだった。
そこから考えると、この流れで状態異常回復効果の無いカモミールが出てくるのは、不自然。となると、やはりこれは······。
「新しいスキルを自分で作っちゃったってこと〜!?!?」
バタン
キャパオーバーで、そのまま倒れるように寝てしまったレオナであった。