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私は待望の水属性魔導師〜領地復興のため、スキルボードはサブスキルで埋め尽くす〜  作者: 水瀬 潮
第1章 砂漠に生まれた水属性魔導士
29/80

第29話 誕生日プレゼント



 ある日の夜。


 今日はお父様と二人の晩餐だ。



「ガッツに聞いたよ。5歳の誕生日プレゼントはお湯を入れる(かめ)だそうだな。早速ガッツに作ってもらうよ」



 どうやら出来る男ガッツが、レオナの誕生日には瓶をプレゼントしてはどうかと提案してくれたらしいのだ。


 自分ばかり贅沢してはバチが当たるのではないかという気持ちが無いわけではないが、ここらガッツとお父様の気遣いに素直に感謝したい。


「ありがとうございます、お父様」


(やった〜これでやっとお風呂に入れる。この世界に生まれて5年。長かったな)








 ___そう、お願いしたのは確かに水がめだったはず。




ドドン!


 こ、これはまさか。


「あの〜。この建物は、まさかお風呂ですか?」


「はい。「せっかくなら完璧に!」と領主様が!」



 恐る恐る中に入ってみると、レンガ作りの小屋の中は、石の床で出来た洗い場と、同じく石で出来た浅めの浴槽があった。



 浴槽の大きさは、前世で家庭用として使われていたくらいのサイズだ。


 そう、いつか作りたいと思っていた、露天風呂風の家庭用お風呂そのものなのだ。



「どうして?私が思い描いていたお風呂そのままなの?」



「はは。内緒ですよ。実はカイルから頼まれたんです。水がめじゃなくてお風呂を作れ〜ってね」


「カイルが?」


(そっかあの時!)



「ふふっ。カイルもお風呂に入りたそうにしていましたものね。頑張ってくれたお礼に、今度絶対ご招待しますね」

 


「?」



「いえ何でも。それよりガッツ、素晴らしい腕前です。本当にありがとう」



「お褒めにあずかり光栄です」



(これは、早速今日にもお風呂を堪能しなくちゃね!)



 嬉しいサプライズにテンション爆上がりのレオナだった。




◇◆◇◆◇





 水の補充を終えて、テオとお風呂に戻ってくる。


 お風呂の場所は裏庭の薬草畑の隣なので、レオナの入浴中はエリスの作業を手伝うように、テオにはお願いした。


 まずはお湯をはる必要があるが、これにはホットウォーターの魔法を使う。



▽水属性魔法

○サブスキル

________________

コールドウォーター(習得済)


冷たい水を作り出す(10リットル)

消費MP1


ホットウォーター(習得済)


熱いお湯を作り出す(10リットル)

消費MP1

________________



 ホットウォーターの魔法は、ガッツに水がめの作成を頼んだタイミングで習得していたもの。



 実は魔法を始めてすぐの頃、スキルボードにコールドウォーターが現れた。その時から、いつかホットウォーターも習得できるだろうと思っていたのだ。


 案の定、コールドウォーターを習得したら、ホットウォーターの習得が可能になった。


 習得に必要なSPも1で、お買い得な魔法だったと思う。


 ウォーターとホットウォーターを混ぜ合わせてお湯をはり、服を脱いで足から浸かる。




「あ゛ぁぁぁ〜」



 これが幸せか。



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