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操り人形  作者: 狗珠
1/1

転勤の地


ある()れた昼下(ひるさ)がり

レンガの()()められた(うつく)しい街並(まちな)みの(なか)無表情(むひょうじょう)通行人(つうこうにん)(せわ)しなく()()


(だれ)(かお)()わせる(こと)はなく、(こえ)をかける(こと)もない

ただ、コツコツと靴音(くつおと)だけが(あた)りの建物(たてもの)(かべ)反射(はんしゃ)して(ひび)いていた


この(まち)()人々(ひとびと)(ひとみ)には(ひかり)がない

()きながらにして()んでいる

形容(けいよう)しようものならばそれが一番(いちばん)しっくりくるだろう


しかし()()(あた)りが(くら)くなれば、たちまち人々(ひとびと)(ひとみ)には(ひかり)宿(やど)



そんな異質(いしつ)なサイクルの(まち)に、1人(ひとり)(おとこ)(あらわ)れた

(かれ)はとある魔術師(まじゅつし)で、転勤先(てんきんさき)であるこの(まち)下見(したみ)()たのだ


(おとこ)(まち)()(ぐち)()()くし、その異質(いしつ)光景(こうけい)(なが)めていた


そもそもおかしいと(かん)じていた

上司(じょうし)から(きゅう)転勤(てんきん)()(わた)されるのはいつもの(こと)だったのだが、今回(こんかい)はいつもと(ちが)い こう(ねん)()された





「この(いし)肌身離(はだみはな)さず()っておけ」





上司(じょうし)から(わた)されたその親指(おやゆび)ほどの(いし)は、()っすらと緑色(みどりいろ)(ひかり)(つね)(はな)っており、強力(きょうりょく)魔力(まりょく)(かん)じた





「これは(なん)なんです?」





そう質問(しつもん)してみるも、



「お(まも)りのようなものだ。だが(くわ)しくは(わし)からは(なん)とも()えん。現地(げんち)(もの)にでも()いてみてくれ」



そう()って(ふか)くは(かた)らずやり()ごされてしまい、(おとこ)疑念(ぎねん)(いだ)いた



なぜ自分(じぶん)だったのだろうか?


いつものように(あい)する家族(かぞく)()れて()ても大丈夫(だいじょうぶ)なのだろうか?



(おとこ)()づいていた

その(いし)()()った瞬間(しゅんかん)(おのれ)周囲(しゅうい)結界(けっかい)()られていたことに


一抹(いちまつ)不安(ふあん)(かか)えながらも、(おとこ)(まち)一歩(いっぽ)()()した

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