1 後悔
前回、回収ミスがかなりありました(;´Д`)
申し訳ないです……(ノД`)
今は訂正を加えたので、問題ないです(p_-)
家に帰って来て、最早好例と成りつつある、塊とは絶対にやりたくない新婚ごっこらしきものを行った後で、私は床に着く。
そしてまたも夢を見た。案の定、要智さんが現れてにこやかに手を振っている。
ただ一つだけ異なる事があると言えば、場所が路地裏ではなく、薔薇庭園にある西洋風東屋だった事だろうか。そして庭専用と思われる白亜のテーブルと椅子が置かれている。今回、要智さんはその東屋の柱に凭れていた。
私が駆け寄ると、さらに微笑みを濃くしてくれる。
「よう」
「こんばんは……?」
誰かの記憶の断片、とは言え自分の夢、それも恐らく勝手に空想した硝吸鎌の元相棒に向かって声をかけるというは何ともシュールな話である。
しかし自らが作り出した幻影だとしても、やはり理解者というのは有り難い。単なる自己満足であるが。
要智さんは少し困ったように笑った。さっきの穏やかなものではなく、吹き出すような感じ。
「何で疑問形なんだよ」
「眠っているって事は夜な訳で……。でも此処は真っ昼間ですし……」
すると要智さんは前髪をかきあげて、指で涙を拭った。対して私は突っ立たままにその様子を眺めていた。この人、本当によく笑うなぁ……。
「まっ、んなこたぁどうでも良い。取り敢えず座らないか?」
そう言われ、勧められたら椅子に腰掛け、表情も変える事なく彼を凝視する。話題を提供しようと思ったのだが、これと言ったものはない。そうやって考え込んでいると、要智さんの方から口を開いてきた。
「彼奴と契約して、後悔はないか?」
「はい。ありません」
これだけは変わらない。どんな結末が待っていようとも、後悔と断りだけはしてはならない。だって“私が選んだ道”なのだから。彼奴は其処に偶々交わった輪に過ぎない。だからこれは全て私の責任だ。
「そうか……」
そうやって瞼を閉ざすと同時に、辺りが闇へと飲まれて行く。全ての闇が空間を包んだ後、私は唐突に瞼を開く。
ベッドの上、時刻は一時を回っていた。当たり前だが朝の日差しなんてものはなく、蒼白い光がカーテンの隙間からコの字を作っていた。塊は私のベッドに寄り添うようにして瞼を閉ざしている。これだけ見させられると本当に穏やかな寝顔なのだが、騙されてはいけない。
私はもう一度、夢に堕ちる事にした。




