1 白時に相談
すみません、前回取り残しがありました(゜-゜*;)オロオロ(;*゜-゜)
紅葉ちゃんと喧嘩してから二日目の午前。紅葉ちゃんと会うことの出来無い俺は、事務所を拠点として生活していた。家に帰れないとなると、一番居やすいのが此処“死体狩り事務所”。所長や秘書さんも納得してくれているので、仕事を終えると此処に戻る事にしている。
今日も相談役として白時を呼び出し、ぽつぽつと思想を吐露していた。
「何時から……こうなったのかなぁ……」
俺がこんな風になってから? 人の“振り”をするようになってから? それとも……俺が紅葉ちゃんに“笑って欲しい”と願ってから……?
白時は膝に乗り、小さな頭を胸に押し付けている。端から見ると兄妹……いや、親子にさえ見えるかも知れない。
「違うよ。きっと塊にぃが予期した所から全ては始まったんだ」
「予期?」
「そう。塊にぃが『嫌な予感がする』って言って、所長に残ってって言われた時から全ては始まったんだと思う」
あぁ、あの時か……。今振り返って見ると、とても昔のことのように思える。あの時確かに俺は予期した。白時の言うとおり、あの時から全ての歯車は回り出したのかも知れない。
そう、所長に残れと言われた時──。
「塊、紅葉と氷室だけに狩りを任せてはいけないじゃないか。紅葉は前衛としてはまだまだ未熟だし、氷室は完全な後衛だ。で、その二人をほったらかしにする程の嫌な予感とは一体何なのかな?」
所長は目つきを吊り上げて溜息を零した。無事に帰って来てほっとはしているものの、狩りをすっぽかした俺に怒っている……といったところだろうか?
そんな事言ったって、最悪の事態を想定した上での行動だったのだ。
もし紅葉ちゃんが戦闘中に見えざる目を失ったとしたら、どうなるだろう。一体一体死体を戦闘不能にさせていく間、紅葉ちゃんが襲われたら?
其処まで考えて俺は白時を持ち出す事に決めた。白時ならブーメランのように投げる事も可能だし、自分が死体を処理している間にも手が回せる。一応は考えたのだけどなぁ……。