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アンデッド ─undead─ 一部  作者: 秋暁秋季
第三体 擦れ違う、二人
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1 懺悔

「良かった、目が覚めたみたいだね」

 所長が安心したように息を吐く。

 目が覚めると真っ白な天井。起き上がると白い壁に囲まれた部屋の中。その小さな個室の中で、私はベッドに横たわっていたようだ。

「ブッシュ・ド・ノエル……?」

「そう、紅葉も前に来た事があると思うけど、主に“病院では受け付けてくれないような”ものを担当する部屋だよ」

 所長が片目を閉じて悪戯っ子のように笑った。

 あぁ、確かに知っている。そして最初の地獄を見た所だ。

 しかしながら私は死体に致命傷を負わされ、倒れた筈だ。何故……此処に居るのだろう……?

 その疑問に答えるように所長が口を開く。

「塊が運びこんで来たんだよ。と言っても最初は事務所に担ぎ込んで、閏日に手当てさせたんだけど」

 何の冗談かと思った。塊が此処に連れ込んだ……? そんな事は……そんな事は……そんな事は……あってはならない!!

 唇を引き結び、俯く。吐き気がする。今生きている自分が憎らしい……。 

 不意に扉の開く音が聞こえてきた。こつり、こつりと足音が此方に近付いて来る。足音で分かる。分かってしまう。だから……顔を上げたくない……。

「お疲れ様、塊。紅葉は良くなったよ」

「そうですか。それは良かった」

 何時もの、安定した声だった。苦しみも、苦味もまるで感じていない。昨日あった日常的な出来事を聞いて、単純に相槌を打っているかのようだ。

 近くにあった丸椅子を、ベッドに引き寄せているらしい。ゴロゴロとざらついた音がする。静かに座る様子が下目で確認出来た。

「所長……、塊と二人だけで話がしたいのです。少し、席を外しては頂けませんか?」

もうそろネタバレだ(´▽`)ノ

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