表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンデッド ─undead─ 一部  作者: 秋暁秋季
第三体 擦れ違う、二人
129/178

1 過去の過ち

 目を開く。其処は異国風の路地裏ではなく、要智さんも居なかった。ただ良く見知った公園。今はまだ昼のようで、太陽が明るく地を照らしていた。子供質の明るい掛け声もこだまする。

 私は一人ぼんやりと突っ立ったまま、その様子を見据えていた。平和な日常。死体狩り以外の人々は死体の存在など知る由もないのだろう。少し羨ましい。

 不意に男の子が蹴り上げたサッカーボールが私の顔面に向かって飛んできた。束の間の生理現象、反射的にまぶたを閉ざすも傷みは無い。恐る恐る目を開けて見ると、其処にボールは無く、変わりに男の子が駆け寄ってくるところだった。文句の一つでも言ってやろうと口を開く前に、驚くべき事が起きた。

 なんと少年は“体を通過”してボールを取りに行ったのだ。

 この事から類推するに、私はこの夢の世界に存在し得ない事になっているらしい。まぁ、それならそれで構わないが。

 姿が見えず、ものに触れられないということは厄介な事でもってあり、反面便利な事でもあった。取り敢えず、今の私は何をしているのだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ