表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンデッド ─undead─ 一部  作者: 秋暁秋季
第二体 ミエザルメ
101/178

1 休みの朝

 目が覚めた。本日二度目。でも今度は太陽が上まで登って朝を知らせていた。

 今日は休日。怠惰に、それこそ気怠げに過ごしたい。

 最も所長から死体の連絡が来た途端に、その休日は崩壊するのだが。

 ベッドからでも分かる塊の茶色がかった髪。私は其れを叩きながら塊の名を呼ぶ。

「塊、起きてる?」

「勿論。今日はお休みでしょ? 何時も通りぐーたらして過ごすんでしょ?」

「……呼び出しが無かったら……」

 すると塊はうんうん、と頷きこの部屋を後にした。取り残された私は二度寝(?)を決め込むつもりでもう一度倒れ込んだ。顔を擦り付けると、柔軟剤の甘い匂いがした。  

 落ち着く……。この世界では一番安らげる場所だと思う。

 目を閉ざし、ごろごろと寝返りを打つ。パジャマが乱れ、捲れ上がり、髪は徐々にほつれていく。

 眠れない……。贅沢過ぎるが眠りすぎて怠い。

 とりあえずリビングへ行くことにしよう。

 リビングでは塊が珈琲を淹れて飲んでいた。呑気に欠伸をし、レクイエムを読む。朝というよりかは午後のように思える。

「目が覚めちゃったの?」

「うん」

「無理に眠ることもないさ」

 そう言って笑う。私は黙って頷くとテーブルの上に突っ伏した。怠い……。眠りすぎて体が重い……。

 やることが無いのは良いことだが、眠れないときは少々退屈だ。私は起き上がると取り敢えずテレビを着ける。

 朝の番組はエンディングを迎え、エンドロールが流れている。どの番組も似たようなもので、面白くない。

 テレビを消し、自分の部屋へ戻る事とする。私も塊と同様、小説を読む事にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ