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幽霊!?

 すると——


(ん? あれは、人じゃない?)


 ちょうど目の前を通りかかった人物に、私は思わず目を見張った。心の中で「救世主だっ!」と叫んだ。


 いろいろと気になるところはあったけど、一番大きかったのは、髪の色が紺色だったことだ。


(よしっ! あの髪色は攻略対象じゃないと見た。あの人に教室の場所を聞こうっと)


 結構失礼なことを考えてるな〜と自覚しながら、私はその人のほうへ歩いていった。



「あの……すみ…」

「は?」

「え?」


 言い切らないうちにその人物は声を被せてきた。

 そして、信じられないものを見るような目で見られる。


 突然の出来事に、頭の中ではてなマークが浮かぶ。


(私……なんかしたっけ? 普通に声をかけただけよね?)


「おまえ……なんで……」

「…?」

「俺のこと……見えてんのか……?」

「見えたから声をかけさせて頂いたんですけど……」


(え? ちょっと待って、どういうこと? 普通、そんなこと言わないよね? まさか……この人、本当は“見えない存在”とか……え、嘘でしょ!?)


「はっ! もしかして幽霊さん? えっどうしよう、リオって幽霊見えるの? 私は見たくないよぉ」


(どうしようどうしよう、私……普通の大学生だったんですけど! これ呪われるやつ? フラグ立てた? わざわざ、あの金色の髪の人から遠ざけたばかりに? 地獄の次は修羅場とか、勘弁してよ……)


 落ち着く暇くらい、ちょうだいっての……!


「……おい、なにやら失礼な想像をしている気がするんだが……」

「あっ! 忘れててすみません! どうか呪わないでください……」

「……まず、幽霊じゃないのだが……」

「そうだったんですか!? よかった………」


(意味ありげな言葉、やめてよ……。心臓に悪いなぁ……)


 思わず息をつく。あまりの緊張で、呼吸してなかった気がする。


 ほっ……生きてた。いや、死んでなかった。っていうか生きてる人だった。

 ……何言っているんだろう、私。自分でもわからなくなってきた……


「……で、どうしたんだ? ……俺に声をかけたっていうことは助けてほしいことがあるんだろ?」

「はっ! そうでしたっ! あの、実は教室がわかんなくて………」

「…………」


(盛大にため息をつかれた?! なんで?)



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