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最強聖女!チート御一行のダンジョン生活★  作者: 茄子
第一章 いざ異世界へ
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見つからない宝箱

 あの後も何度か食事会に参加しましたが、シャーレ達と遭遇することはありませんでした。

 あの日は本当に久しぶりにテンマ様達がいらっしゃったとの事なので、運が悪かったのでしょう。

 神様に言われていた友好関係も随分広まりました。

 参加なさっている方の中にはやはりわたくしに対していい印象を抱いていない方もいらっしゃいましたが、多くの方は気にしていないというか、シャーレとエドワルド様の醜態を見ているのでむしろ同情してくださっています。

 それもこれもわたくしが居ない間に、わたくしの事を丁寧に説明してくれていたクインゼル様とエッシャル様のおかげですね。

 お二人はわたくしが如何に鍛冶に対して理解が深く協力的なのかを言い広めてくれていたらしく、メッセージのやり取りで感じていたわたくしの印象など、スレッドにあったようなものでは全くないし、実際に会った後はお恥ずかしながらわたくしがどれだけ可愛らしい子なのかを力説なさっていたそうです。

 その事で何度かエドワルド様やシャーレと衝突があったようですけれども、クインゼル様達は鍛冶でレベルを結構上げているので、シャーレはそもそも相手になりませんし、エドワルド様も勝てる見込みはないのではないかとのことです。

 ちなみにエッシャル様は魔法で戦うのが得意で、クインゼル様は銃という武器で戦うのが得意なのだそうです。

 どちらも遠距離も短距離も対応できるそうなので、戦うのが好きではなくとも、実際に戦った場合は強いでしょうね。

 クインゼル様の居た世界では現実的遊戯(VRMMO)が普通に流行っていてクインゼル様もやっていたそうですし、それでなくても銃を使う機会は多かったとおっしゃっていましたし、エッシャル様は日常的に魔法を使っていたそうですから使った際の違和感はないでしょう。

 この世界に来て魔法を習得した方よりも、以前から魔法を使えている人の方が違和感なく使えるのは事実ですものね。

 エッシャル様は精霊魔法を使うのが得意なのだそうですけれども、生憎この世界には精霊はいませんので、他の魔法を使って戦う事になるのだそうです。

 精霊ですか、そのうち出てきそうな気は致しますけれども、どうなのでしょうね。

 もし出て来たとしたら、エッシャル様の眷属になりそうな気がいたします。

 まあ、精霊と申しますかそれに近い存在がエレメントだとは思いますが、意思があるようには思えませんのでそれこそ特殊変異種でない限り、意思の疎通は難しそうですよね。

 ネーロは喋ることは出来ませんが、意思の疎通は出来ますし、エレメントもどうにかすれば何とかなるかもしれません。

 まあ、特殊変異体なんて発生する確率はそれこそ万分の一もないのだそうですけれどもね。

 それを考えると初日からネーロに出会ったり、チュートリアル中にツバキに出会ったわたくしはやはり幸運が高いという事なのでしょうか。

 けれども、幸運が高い割にはダンジョンにたまに落ちているという宝箱を発見することはないのですよね。

 ナティル達も見たことがないと言っていましたし、ツバキが言うにはチュートリアルの階層に出現することはなく、十一階層から上に稀に出現するもので、中身はゴミのように見える物からお宝まで様々なものが入っているのだそうです。

 わたくしが使っている武器のように劣化しない武器が入っていることもあるそうで、勇者の中にはモンスターを倒すよりも宝箱を探す事に夢中になっている人もいるのだそうです。

 まあ、スタンスはそれぞれだと思いますので構いませんが、シャーレのように何もしないで暮らしていこうという根性はよくありませんよね。

 ただ、宝箱を発見するのは本当に稀だそうで、わたくしのように長時間ダンジョンに籠っていても、宝箱が見つかるとは限らないのだそうです。

 宝箱を発見するにはコツというようなものがあるのか、一度発見すると次々と発見できるのだそうですが、それまでが長いのだとか。

 もしかしたら二十階層には宝箱が出現しないのかもしれません。

 二十階層に籠るようになって二ヶ月以上経ちますけれども、わたくし達の誰も見ていないのですから、その可能性はありえますよね。

 とはいえ、クインゼル様とエッシャル様からのグロウエレメントの核の需要が無くなるまでここから離れる気もないのですよね。

 四人がかりですので普通のエレメント狩りの効率もいいですし、経験値もまだ美味しいですし、いう事なしの狩場なのですけれども、宝箱、出てこないですわね。

 見逃しているだけという可能性もありますので、今後は気を付けて見てみるのもいいかもしれません。


「ねえ、ネーロ。貴方は宝箱に何が入っていたら嬉しいですか?」


 わたくしは肩に乗っているネーロを撫でながら尋ねますが、ネーロは言葉を発することが出来ないので、わたくしが一方的に話しかけるだけなのですけれどもね。


「まあ、なにか良いアクセサリーなどがあるとわたくしは嬉しいですわね」


エッシャル様は最近は身代わり人形に夢中で他のアクセサリーは作っていないので、ツバキに上げるかもしれませんけれども、アクセサリー的なものがあると嬉しいですわね。

ツバキに月に一度買ってあげているアクセサリー、基本的にはエッシャル様から購入しているのですが、今度ツバキに購入する用にリクエストを出しておくのもいいかもしれませんね。

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