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最強聖女!チート御一行のダンジョン生活★  作者: 茄子
第一章 いざ異世界へ
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神様の助言

 ステータスを確認してみますが、やはり他の勇者に見せられるものではありませんね。

 こんなものがばれてしまったら、わたくしは一気に村八分になってしまうかもしれません。

 まあ、もともとボッチなので気にしませんし、クインゼル様とエッシャル様との友情は続くと思いますので構わないのですけれどもね。


『でも友好関係は広めた方がいいと思うよ』

「あら、神様ごきげんよう」

『ひっさしー。僕としてはティタニアの友好関係がクインゼルとエッシャルだけっていうのはどうかと思うんだ。シンヤとかどう? ステータスも高いしおすすめだよ』

「高いといってもわたくしの足元にも及びませんでしょう?」

『そりゃそうだけどね。戦略的な思考もできるし、なによりもティタニアを甘やかしてくれるよ』

「わたくしは甘やかされたいと思っているわけではありませんわよ?」

『知ってるけどね』


 神様はソファーに座るとため息を吐き出してわたくしを見てきました。


『確かにチートにしちゃったのは僕の責任だし、そのせいで交友関係が狭まってるっていうのは申し訳ないと思うけど、ティタニア自身ももうちょっと自分で動くっていう事をしてもいいと思うんだよね』

「そうおっしゃられましても、スレッドのせいでわたくしの事は面白おかしく広まっているでしょう? 第一印象が悪いといいますか、ねえ」

『シンヤならそんなの気にしていないから本当におすすめなんだけどな』

「妙にシンヤ様という方を推しますのね。何かありますの?」

『実は、シンヤも称号持ちのせいでボッチを余儀なくされているんだ』

「あら、どのような称号ですのって、聞いてよろしいのかしら?」

『殺戮者』

「物騒な称号ですわね」

『このダンジョンで最初に勇者を殺した勇者に与えられる称号だよ』

「まあ、ではシンヤ様は殺人を?」

『テンマの熱狂的信者に命を狙われて止むを得ず応戦したら当たり所が悪かったっていう感じ』

「それはお気の毒ですわね」

『どっちにしろ、テンマとはチュートリアルが終わったら別れる気ではいたみたいだけどね』

「それは、やはりテンマ様と一緒に居るとテンマ様が駄目になってしまうからですか?」

『ん? あー、なんて言ったらいいのかな。あの二人って従兄弟なんだけど、ちょっと複雑な一族でね、テンマがシンヤに結構な依存状態になっちゃっててね、シンヤは元の世界に居た時から離れようと考えていたんだ。テンマはそんなこと知らなかったし、だからシンヤが出て行くってなった時は大喧嘩したみたいだね。結局はシンヤが黙って出て行ったけど』

「そうだったのですか。皆様抱えているものが色々あるのですね」

『そうだよ、この世界に召喚したのは全員事情持ちばっかりだよ』

「クインゼル様やエッシャル様も?」

『もちろん。あの二人も結構重い物を背負っているよ』

「そうなのですか、そのように見えないのがすごいですわね」

『ティタニアだってボッチっていう認識はあるけど、重い事情があるようには見えないじゃないか。まあ、エドワルド達のせいで婚約破棄だのとか言う色々な事は広まっちゃってるけどね』

「それが一番の問題かと。わたくしの事を散々悪く言うスレッドがありましたでしょう? わたくしが一言書き込んで大分流れは変わりましたけれども、それでもわたくしに良い印象を抱いていない人は大勢いますわ。婚約者を寝取られた魅力のない女、とか」

『そんな事を言うやつはナティルに頼んでちょいっと殺しちゃえば?』

「神様、物騒ですわ。わたくし、人が死ぬのが好きなわけではありませんのよ」

『知ってるよ。人死にが好きな人間を聖女に選ぶわけがないじゃないか』

「お判りいただけて何よりです。それで、今日はわたくしに友好関係を広げろというためだけにいらっしゃいましたの?」

『そうだよ。ティタニアは魅力的な女の子なんだから、もっと友人が作れるはずなんだ』

「お言葉はありがたいのですけれども、この世界に来てから半年でしょう? 今更感がありませんか?」

『だからこそだよ! ティタニア、この世界での暮らしは長いものになるんだ、友人は多い方がいいよ』

「はあ、わかりました。そこまで言うのでしたら、毎日決まった時間に開かれている十一階層での食事会に参加してみますわ」

『約束だよ!』


 神様は満足そうに笑うと姿を消してしまいました。

 本当にこのためだけに来たのですね。

 友人ですか、元の世界ではそれなりに人数が居ましたけれども、この世界でも同じように友人が出来る自信はあまりないのですよね。

 主にシャーレとエドワルド様のせいで。

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