表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

ヒント


最初は、自分のことについて、持ち物などを確認していく。


服装はこのゲームに参加した時と同じで、黒のTシャツに7分丈のジーパン、ランニングシューズ。ジーパンのポケットには、スマホとサイフが入っていた。


サイフには、5000円札が1枚のみ。

ゲームに関する説明は少なかったが、確かこの世界では持っていたお金を全て使い切ってしまっても、元と同じ金額が追加される仕組みだと言っていたか。

人によって(というよりは難易度と言えばいいのだろうか)金額は変わるが、追加される回数は1日 1回と決まっていた。


次に、スマホを確かめる。

日付は20××年1月4日、16時21分。

2年前の日付だ。

受付カウンターにある日付カレンダーでも確認、同じだ。壁にある時計も確認。これは同じではなく、時計の針は1時35分を指していた。秒針はない。


ゲームを始める前、現実世界では16時に入室したはずだ。説明などを受けてこの世界に入ったわけだから、そう考えるとスマホの時間が一応は正常な時間だと考えていいだろう。


となると、この日付と時間、加えてこの場所も女性を特定するためのヒントだと思って間違いない。


よし、現状把握はこんなものでいいかな。

話が出来るんだから、とりあえずダメ元でいろいろ聞いてみるか。

隣の女性に再度声を掛ける。


「すみません、あなたの名前を教えてもらえませんか?」

「それを調べるのがこのゲームですよ」


女性は、おそらく顎や口の辺りに手を当てて、くすっと笑った(ように感じた)。


「そうですよね。じゃあ、年齢を聞いても?」

「女性に歳を聞くのは、昔からの御法度です」


と、今度はからかうような響きがあった。どうやら、顔がわからなくても些細な感情の変化や仕草のようなものは分かるようになっているらしい。


「俺のことは知ってます?会ったことは?」

「どうだったかな?覚えてないですね」


首を傾けながら(そういう風に感じた)、女性は間髪入れずに答える。


やはり、教えることは出来ないということだろう。


俺からの問いかけが止むと女性はまた正面を向いたようだった。





とんとん進みすぎかな

それともぐだぐだし過ぎかな

難しい...

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ