表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が恋して何が悪い!  作者: 黒猫
第一章 
8/9

第8話 一歩前進

朝まだ眠そうにしながらリビングへ朝食を食べにきた

そこには制服を着た柚月が先にご飯を食べていた。

昨日、いろいろな人に相談しいろいろな事実を知った俺は

柚月を見る目が変わっていたと同時にどうすればいいかわからなかった


「お、おはよう」


リビングで誰に向けたわけでもなく何時もより小さい声で言った


「あら、おはよ」


母さんは俺にいった

柚月はこちらをチラッと見ただけでなにも言わない

いつも口を聞いてくれていなかったから気にしていなかったけど

いつも俺がおはようとかおやすみとかいうといつもこっちを見る。

俺がしっかり柚月のことを見ていなかっただけで

柚月は俺に話しかけてもらうのを待っていたのかもしれない

そう思った俺は


「ゆ、柚月・・・」


久しぶりに柚月の名前を呼んだ


「なに?」


柚月は俺にそう答えた


「いやなんでもない」


まさかほんとに俺が勘違いしてただけだとは思わなかった

複雑な気持ちで朝ごはんを食べてると


「いってきます!」


といつもより元気そうな柚月の声がリビングに響いた

母さんはいつも通り


「いってらしゃい、気をつけてね」


と柚月にいう


「いってらっしゃい・・・」


俺もほんとに小さな声で柚月に言った


口を聞いてもらえるようには一応なったのだろうか

無視はされなくなった

でも、なんで口を聞かなくなっていたのかはいまだにわからない


「宙空、今日デートなんだっけ??

遅くなる?」

「うん、夜ご飯は食ってくる」

「そう・・・」


母さんは柚月が俺に反応してことについてはなにも言わなかったけど

泣きそうな顔で喜んでいたのを覚えている


「俺も学校行ってくるね」

「うん行ってらしゃい、あんまり遅くならないようにね」


玄関を開けいつもの葵との待ち合わせ場所へ行った

柚月が口を聞いてくれたのが少し嬉しくて

上機嫌でいつもの場所へ向かった

早速、葵に今朝のことを伝えようとした


「葵、おはよ!!」

「おはよう、宙空くん。なんかご機嫌だね!」


葵も嬉しそうに言った


「葵聞いてくれよ、柚月が口聞いてくれたんだ。ほんの少しだけど俺に口を聞いてくれたんだ!」

俺は今まで葵に見せたことのないくらいのテンションでいった


「そうなんだ。良かったね・・・なんか宙空くんいつも私といるより嬉しそうだね。」

「そんなことないよ!」


俺はこの時、葵の気持ちに全く気付いていなかった。柚月のことで頭がいっぱいだった


「私達、今日で一年なのにそれよりも柚月ちゃんに無視されなくなったことの方が嬉しい?」


葵は少し意地悪そうにいった。ふざけていったように聞こえるけど

葵はすごく悲しそうな顔をしていた。


「そ、そんなことないよ!同じくらい嬉しい」


この無神経な返答に葵は


「そっか。今日はどこ行くんだっけ」


葵にとっては聞くに耐えない話だったのだろう

話を変えてきた

相変わらずそれに気付かない俺は


「遊園地行くんだろ!」


と答えた


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ