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前より頭が悪い

 目の前の少女はメアリーと言った。

 メアリーは、昼間とは違い、露出の高い服を着ている。


 返事をしたら、車のお迎えが来た。


 私もヒルハレイズが好きそうな服に着替えていた。


「You look stunning(とても綺麗だわ)!」

Thanxありがとう


 特にそれっぽい会話もしない。

 普通の世間話。


 年齢は?

 なんでアメリカに?

 レイチェルのどこが好き?


 そんな話ばかり。


 そろそろ

「レイチェルとセッ○スする気ある?」

 ぐらいは聞かれると思ったのだが。


 なにもないまま。


「We Arrived(到着したわ)」

 高級ホテル。


 私は堂々と歩く。

 メアリーは微笑みながら

「First time(初めて)?」

 そう聞くので


「virgin(処女)」

 メアリーは手をたたいて喜んでいた。



 高級ホテルの一室。

 そこにいたのは

「So Cuteかわいい!!!」

 ヒルハレイズ。


 さて、どうするかな。

 ヒルハレイズとセッ○ス?

 いやいや。


 嫌だよ。私は。

 だから準備した。


 私の事を知らなくても、こいつとは絶対に仲が悪い。

 それは間違いなく言える存在。


 フェルライン。

 こちらの名前ではGlorianaグロリアーナ


 写真を持参して

「Enemy(敵だ)」

 グロリアーナの写真を指差し言う。


 微笑んでいたヒルハレイズ、いや、レイチェルの顔が凍りつく。


「I'll kill Gloriana(私はグロリアーナを殺す)」


 一呼吸おいて

「Give me a hand(手を貸して)」


 その会話に


「lovely!lovely! So lovely!!!(素敵!素敵!凄い素敵!!!)」


 抱きついてくるレイチェル。


「I love you!(愛してるわ)! We'll kill her(奴をぶっ殺しましょう!!!)」

 そして、キスの嵐。


 やめろ! 女がファーストキスとか最悪だぞ!


「Mika, What grudge do you have?(美佳、あなた、なんの恨みがあるの?)」

 メアリーが聞いてくる。


 メアリーも、グロリアーナが敵なのを認識しているのか。

 こいつ、私の味方にいたっけ?

 全然記憶にないんだけど……


 あ


「ま、マディアクリア?」

「?」

 クビを傾げる少女。


 そうだよ、こいつ、マディアクリアじゃん。

 龍族だよ。


 龍族の実質的なNo.2。

 なんでヒルハレイズと一緒にいる?

 スパイか?


 マディアクリアは、フェルラインと似て、理性が強く、策略ができるタイプだった。


 スパイぐらいはやれる。

 やべーな。


 どうするか。


 殺すか?

 いや、マディアクリアは強かった。

 こいつも強いと考えるべき。

 だから


「Revenge(仇)」

 それで終わらせた。


 まずはヒルハレイズの信頼を勝ち取る。

 それからだ。こいつの処分は。


 くそ!

 スパイの配置とか、フェルラインらしすぎてムカつくわ!


 だが、幸いにして、こっちのフェルラインは、結構アホだった。


『AHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!』

 大笑い。


 この笑い声は


『So Cute!!! So Cute!!! SoCute!!!(素敵!!!素敵!!!素敵!!!)』

 絶叫。


 念話での絶叫。

 フェルラインだ。


「正体隠す気ゼロかよ。メアリーはスパイだな」


『そう! 素晴らしいわ! あっさりと、レイチェルにたどり着くの!? あなた素敵よ! 私の性奴隷になってよ!!! 一生可愛がってあげるわよ!!!』


 はん、ごめん被る。


「You're Enemy!(お前は敵だ!)」

 メアリーに振り向き宣言。

 祝福を発動するが


「So Cute(素敵!)」

 そう言うなり、メアリーの姿はかき消えた。


 そう、消えた。



 その後、メアリーはグロリアーナのスパイだと説明。


 心当たりがあるのか、すぐ納得した。


 それは良かったのだが

 何故か、二人で寝ることになった。


「なんでやねん」

 幸いセッ○スではないが。

 まあいい。


 ヒルハレイズは引き入れた。

 ここからだぞ、フェルライン。

 そして、龍姫。


 首を洗って待ってろ。

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― 新着の感想 ―
[一言] わーお……因縁がいんねん…… そっか、うん。相性の悪さで行かれたのはちょっと読めなかった自分が悔しいw
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