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ヴァンパイア・ファンタジー  作者: スケポン酢
〜第1章「出会い」〜
2/2

「可憐な少女」

「ふんふふふーん〜♪ふんふふふーん〜♪」

鼻歌まじりに見た目は少女、中身は老人の吸血鬼が歩いている。

少しボロボロの服だが、女の子として見せてはいけない部分をガードしているので別に問題はないと思う。

転生したこの体だが生前よりも軽く、何やら力も生前の倍以上ある。

オマケに顔は可愛い、まさに欠点はないだろうという見た目だった。

「胸も大きいし、顔も可愛いし、声も良い!最高じゃない?この体!」

まさに自画自賛、ただ、そう言える程に見た目に欠点は無かった。

王国・・・どんな場所なのだろうか期待しながら平原を歩く。

それは、初めて旅行で飛行機に乗る気分、旅行でパリやハワイに行くようなあの感覚。

彼女はそんな気分で平原を歩く。

王国までは後、1kmあるかないか位近くなった。

そこで彼女の鼓動は高くなる。

まるでスピーチする前のあの感覚。

少し緊張にも似た期待、目がキラキラしている。

この王国は鈴木龍之介の新しい人生の起点だ。

その人生の起点が今、目の前にある。

鈴木龍之介にとっては、この王国は人生の最初の場所。

この王国が中心に彼女の運命は決まるのだから・・・!





・・・・・・城下町。

人ごみが沢山あり、村とは違いとても人が多い、「カレン・ポインセチア」は村を離れてこの王国に来た。

容姿は顔は可愛く、見た目は17歳位、髪の毛の色は黒、長さはロングで服は少しボロい服であった。

しかし、王国に来たのはいいものの、迷子になっていた。

「親の反対を押し切って、王国に来てみたけど・・・全然意味がわからないよ・・・村に帰りたい・・・」

カレンの夢は自分の夢を見つけること、それを見つける為にこの王国に来たのだ。

しかし・・・こんな迷子になっていては、自分の夢を見つける所か、見つける前に死んじゃうかも・・・・・・そんな不安を抱いていた。

彼女は、すてすてと歩く、そのまま王国外へ出ていってしまった。

しかし、気づかない。

彼女は悩むと目の前が見えなくなるのである。

どんどんと歩いていく、そして・・・・・・

ガタッ!

足が埋まっている石に躓いて転ぶ。

その先には・・・・・・女のーーーーー

ズキュゥゥゥウン!!

時すでに遅し、カレンは目の前の少女と・・・・・・・・・・・・





鈴木龍之介はウキウキしながら、王国ではどんな事をしようかと妄想していた。

その顔はまさに幸せに満ちた顔。

まるでサンタさんのプレゼントが枕元にあった時の様な幸せ顔。

そして、王国についたら名前も変えようかと、鈴木龍之介は思っていた。

「王国に行ったら、まずは図書館に行って情報収集かな〜・・・」

その時だった、目の前に謎の女性がスタスタと歩いている。

その速さは尋常ではない。

目の前が見えていない状態の様だった。

しかし、鈴木龍之介はそれに気づくのが少し遅れてしまった。

それを避けようとした瞬間その女性が転ぶ・・・・・・

呆気に取られ、鈴木龍之介は・・・・・・

「んっ!?・・・んっ!・・・っ!?」

唇と唇が重なった。

鈴木龍之介は何が起こったのかわからない。

相手も何が起こってるのかわからない様子。

数秒間、その時間は続く。

そして、相手の女性が起き上がる。

「だ・・・大丈夫!?」

鈴木龍之介は混乱して何も言えなかった。

一瞬何が起こったのかわからない。

整理がつかない。

そして、少したってから我に返る。

「だ・・・大丈夫です・・・多分・・・」

鈴木龍之介は、混乱しながらも、心の底でラッキーと思っていた。





カレンは内心、とてもびっくりした。

目の前の少女と・・・キスをしてしまったのだ。

しかも結構濃厚な・・・

少女は少し混乱してるのか少し表情が色々といけない感じになっている。

やってしまった・・・

「だ・・・大丈夫!?」

聞いてみるも、少女は未だに表情がいけない感じになっていた。

数秒たってから、少女は「大丈夫です」と返事した。

その少女の顔はとても可愛く、髪はツインテール、髪色は赤色で・・・・・・・・・

その時、カレンはこれ以上は危ないと本能が察知し、少女の観察を止める。

「ご・・・ごめんなさい・・・!私の名前はカレン・ポインセチアって言うの・・・あなたは?」

って!なんで私は押し倒しながら自己紹介してるのよ!?

傍から見れば何やら一線を超えた娘達に見えるだろう。

そんな状態で自己紹介をしていた。

「ご・・・ごごご・・・ごめんなさい!!押し倒したまま自己紹介しししししてごめんね!!」

そして、起き上がろうとすると・・・

すべっ・・・

「あっ・・・・・・」

ズキュゥゥゥウン!!






「ご・・・ごめんなさい・・・!私の名前はカレン・ポインセチアって言うの・・・あなたは?」

鈴木龍之介は困惑する。

こんな状態で自己紹介とは・・・恥ずかしくは無いのだろうか・・・?

カレンさんもとても焦っているようなのできっと、そんなことは頭にないのだろう。

混乱していて、自己紹介をいきなり始めたのか・・・そう思った。

「わ・・・私の名前は・・・」

そういった時だった。

カレンはいきなり何かを言い出して、起き上がろうとした。

そして、手が滑った。

ん?これ不味くないk・・・・・・・・・

ズキュゥゥゥウン!!

「んっ!?・・・んんっ!・・・んんっ!?!?」

本日二度目のキス、鈴木龍之介は呆気に取られていた。

今度は相手はすぐに起き上がり、謝罪した。

「ご・・・ごめんなさい!2回も・・・その・・・」

「い・・・いや、私は大丈夫ですから・・・」

私はカレンちゃんはドジっ子なのか・・・と思いながらさっきの会話の続きを続ける。

「私の名前は・・・すーーーー」

私は少し考える・・・本名のままじゃなんの面白味もない。

しかも、この世界の事は全く知らないのだ。

ここは一つ・・・

「お・・・思い出せません・・・」

「え!?」

記憶喪失を装えばいいんじゃないか??

まあ、記憶喪失の状態と変わらないんだから・・・うん、そうしよう。

「・・・では、なんて呼びましょうか・・・あ!そうだ!キキョウ・ポインセチアなんてどうですか?私の死んだ祖母の名前なんですが・・・」

勝手に決められてしまった・・・・・・まあいいか、私にはネーミングセンスはないし、なかなか素晴らしい名前ではないか・・・

「あ・・・ありがとうございます。」

鈴木龍之介・・・もとい、キキョウはカレンに感謝する。

この出会いはキキョウの吉と出るか凶と出るか・・・それはまだわからない。

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