受付嬢
ガチャ・・・。
私『???』
1人の男の人が私の目の前に来た。風貌は、正直、目を逸らしたくなるような・・・感じだった。
瞳『(色葉ちゃん?お客様よ。)』
私『(え、滅多に客は来ないんじゃ・・・。)』
瞳『(滅多に来ないとしか言ってないじゃない。社会っていうのは、そういうものなのよ。あらゆる事態を想定しなくちゃ。』
研修とかないの?受付・・・スーパーのレジとは、少し違うけど大丈夫かな・・・。私は見よう見まねで受付嬢を演じた。
私『お、お客様、本日のコースは・・・。』
瞳『(ウチにはコースなんてないわよ。名前と会員番号を記入してもらって。)』
私『し、失礼いたしました。こちらにお名前と・・・か、会員番号をお願い・・・ご記入お願いします。』
男『・・・。』
私『あの・・・ご記入を・・・。』
瞳『こちらがペンです。』
私『あ・・・。』
男はペンで自分の名前と会員番号を書いた。
私『それでは・・・。』
瞳『こちらへどうぞ。』
瞳さんが割って入ってきて、お客様をさっきのいかがわしい部屋へと、手招きした。
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人見『だりぃ。』
麻里『白瀬、サボりかな?』
生活指導『集まれー!!』
例のごとく、今年度の卒業生は、後々面倒くさいから、生活指導のもとに駆け足で集まる。
麻里『(柳田、白瀬は?)』
公子『(来てないみたい。どうしたんだろう・・・。)』
生活指導『藤浪、柳田、私語するな!!』
麻里『(うるさいな、そういえば、去年もこんなことがあったような・・・。)』
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私は受付に1人残された。そういえば、あの元ヤクザは?この店を経営してるんじゃないの?初仕事なんだから、声くらい掛けてくれてもいいじゃない。私は腹が立った。こんなところに誘拐されて、普通の女子高生なら、泣き出しちゃうよ。
私はとりあえず、店内の清掃をすることにした。とは言っても、意外に店内は綺麗で、特に清掃したところで、その成果は滲み出てはくれなさそうだ。
私『ん?さっき、お客さんが入ってきたドアから、逃げることができるんじゃない?』
私は扉の方に忍び寄った。
ガチャ、ガチャ、
私『開かない・・・。』
ガチャ!!ガチャ!!ガチャ!!
ガチャ・・・。
私『あ、開いた!?』
扉が開くと人が出てきた。
岸谷『ここは俺の部屋だ!!』
私『あれ!?さっき、お客さんが入ってきたはずだけど・・・。』
岸谷『客には、俺の部屋を通らせるんだよ。』
私『なんで?』
岸谷『フェイクの部屋を用意しないと、色々問題があるんだよ。』
私『中は・・・バー?』
岸谷『ああ。もういいだろ。』
岸谷は、部屋を見ていた私を追い出して、部屋の中へ帰っていった。
私『逃げられそうにないな・・・。』
私は諦めがちに呟いた。




