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灰の龍は退屈が嫌い  作者: 白色野菜
龍、初めました
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下拵え

寒い


服が水を吸って重い

身体能力は上がっているので、風邪を引くことは無いだろうが

寒い

火の付け方は知らないので、ひとまず置いておく


地面に横たえた、死体を見る

見事な赤毛、瞳の色は解らず眠っているようにも見える

細かな傷が付いた鞘に収まっているのは両刃の西洋剣

所謂、ロングソードというものか


服を捲ると、大きな傷が腹部にある

医者で無くとも、死因の一つがこの傷であることは明白だ

なにせ、背中まで貫通しているのだ

他殺なのだろうか?傷の原因は解らないが自殺ではなさそうだ

それだけ解れば十分だ


血はもうあらかた出尽くしたのか、出血が緩やかになっている

死後硬直は始まっていないので、本当に死にたてなのだろう

そもそも、さっきまで血が流れていたのだからそれも当たり前か


かろうじて肩に引っかかっていたリュックサック型の荷物を漁ると

応急処置用であろう包帯と塗り薬、消毒液等が出てくる

傷口が露わになっているのも、あれなので消毒液を適当にかけてから包帯を巻いて行く


やや大きな人形遊びを終えると、一息ついた

これからやろうとしていることを考えると心が弾む


まずは、もう一度湖に潜らなくては

山の中にある湖なのだから、きっと見つかるはずだ


今度はきちんと、屈伸をしてから湖に飛び込んだ

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